【投稿者:てっしさん】
私は霊的な体験をした事はありませんし、幽霊は基本的には否定しています。
死後の世界もないと思っています。
子どもの時からそうだったので、生まれつきの幽霊や心霊に対する恐怖耐性がついていると断言します。
お化け屋敷は全く怖くなくて笑いさえ止まりません。
ですがこのエピソードは私が心の底から恐怖し、動けなくなったときの事です。
ある日の夜、私は友人と一緒に夜釣りに来ていました。
狙う魚はブラックバスです。
G県の池で狙っていました。
近くには電車も通っており、線路を走る音も気持ちよくさせてくれます。
その池はお墓の隣にあるのですが、私は死後の世界も幽霊も存在していないと思っているので、恐怖心はありません。
夜中にお墓の間を歩くのは気になりません。
それどころかブラックバスは夜の方が釣れる事もあるので期待の一心でした。
その池に来た時は3回目。
過去に2回も釣りにきている池なので、地形等はすでに感覚で理解をしています。
季節は6月で暑くもなく、寒くもなく快適な釣りが出来ていました。
カエルの鳴き声が池に響いて生物の息吹がにぎやかであるのも感じて夜中でも気分は良かったです。
始めは友人と2人でくっついてブラックバスを狙っていたのですが、釣れない時間が続きバラバラに分かれて釣りをするようになりました。
私のお気に入りポイントは、水門でした。
ブラックバスは障害物の付近にいる事が大半なので水門周辺は釣れることは間違いありませんでした。
1人で水門の前に立ち、何匹か釣り上げるうちに、時間が過ぎて電車も終電を迎えて走らなくなっていました。
空気も静かになり、まさに丑三つ時です。
「ブラックバスが集まる水門は最高だなぁ」とか考えていました。
そして、『ギィィイィイイィィ!!』と突如ものすごい音の不協和音が耳に響いたのです!
私はいきなりの音で何が何だか分かりません。
人がいない夜中の池で急に大きな音が鳴るとは理解できず、音が鳴る方向を見て、足が立ち竦んでしまいました。
その時のイメージは「私は戦車に狙われて今から爆撃される。死んだ。」でした。
急に死は訪れるのだな、と思っていましたが、思考は回り続けました。
「水門が急に動いたんだ!」と理解をする事は出来ましたが、足は竦んで30秒は動けませんでした。
真夜中に急に響くかなきり音。
それは私を死の恐怖を感じさせました。
想像して下さい、真夜中にお墓の横にある人気のない池で、急にかなきり音が聞かされた恐怖を。
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