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【ちょっと怖い話】後輩のNが首を吊った理由

FM都市伝説

【投稿者:エンゼルさん】

これは、主人と二人でドライブしていた時の話です。

主人が昔住んでいた街を車で走行中、信号が赤になったので停車しました。

外を見ると、介護の会社があったので私がボーっと見ていると主人が「あぁ、そこなあ・・・。そこ、昔は本屋さんだったんだよ」

私が「えっ。そうなの?」と言うと、主人は「俺の後輩のNがバイトしてたんだけどさ。俺はしょっちゅう入り浸ってて、カウンターに寝そべって本読んでた」と懐かしそうに語り始めました。

「だけど、閉店時間になってNが閉店作業するっていうから俺は先に帰るわって言って帰ってきたんだけどね」と主人が続けて言うので、私は「いや、好き勝手したんだからちょっとぐらい手伝いなよ」と笑いながら言うと「そうなんだよな・・・・。あの時俺が残って一緒にいればな・・・」と急に意味深な雰囲気に。

信号が青になり、再び車を走らせながら主人が言いました。

「その後輩のNが、俺が帰ってすぐ死んだんだよ。お店の事務所で首吊って亡くなったらしい。防犯カメラに映ってたのは、俺が帰ってからすぐにレジ作業してるNが映ってたんだけど、そこで防犯カメラが終わってたんだって。」

私が「じゃあ、あなたが最後に会ったから警察にも行ったの?」と聞くと聴取されたと言っていました。

主人が「警察にも話聞かれたんだけどそんなことする感じには見えなかったんだけどな。」と言いました。

後輩のNさんは実家がお金持ちで悩みごともなさそうで、亡くなる1週間前に彼女もできたそうです。

そしてホラーが好きなので主人と気が合ったそうです。

いきなりの暗い話に私が何も言えずにいると、主人が「死ぬ理由が見当たらないけど、もしかしたらあれが原因なのかな?」と言ったので私が「あれって?」と聞くと話してくれました。

後輩のNさんが亡くなる1週間前に、主人と後輩のNさんの母校の小学校に夜中忍び込んで肝試ししたそうです。

主人の小学校はいわくつきの学校で、プールで子供が何人か亡くなったり、学校の体育館でも子供が亡くなっているようなところなので、よく卒業生が肝試しに来たりしていたそうです。

学校は4階建てで、4階の上に屋上があるどこにでもある造りです。

その日、主人と後輩のNさんは母校に忍び込んで肝試しをしていました。

主人の小学校には3階に古物室のような部屋があったそうです。

古物室には、昔の巻物や昔の壺など昔のものが保管されていました。

そこの古物室に入って部屋を物色していると、いきなり部屋に保管されていた黒電話が鳴り出したというのです。

「ジリリリリンッ、ジリリリリンッ、ジリリリリンッ、」

もちろん、電話線が繋がっていないので鳴るはずがありません。

1分くらい経つと電話は鳴らなくなっていました。

主人と後輩のNさんは顔面蒼白になりながらお互いの顔を見合わせていると、部屋の上の方から猛烈な視線を感じたそうです。

その方向を見てみると、廊下側の壁の上の方にある小さな小窓から緑色をした巨大な男の顔が覗いていたというのです。

「うわー!!」

と二人は声を上げて、すぐ部屋を飛び出しました。

主人が階段を降りようとしたとき、足が動きません。

それはまるで、足だけが金縛りになったようだったと言っていました。

「降りられない!降りられない!足が動かない!」

「ちょっ、先輩こんな時に何冗談言ってるんすかっ!」

ですが、Nも同様に階段を降りれません。

「うわぁぁ。本当だ、本当だ。」とパニックになっていると、飛び出した古物室からペタッ、ペタッと誰かが近づいてくる気配があります。

仕方ないので主人たちは、4階を登ってそのまま屋上へ逃げました。

屋上には鍵がかかっておらず、ドアが簡単に開きました。

屋上には柵があり、その柵を乗り越えられるように椅子が置いてあったそうです。

その椅子の近くまで行くと、近くに男性用の革靴が揃えて置いてあったそうです。

その革靴は、カビていて埃まみれで、まるで何十年も前からあるような感じだったと言っていました。

それから誰かが来る気配もなくなったので、主人は恐る恐るドアを開け、階段を下り……主人たちは無事に帰宅することが出来たそうです。

次の日、二人は日中に小学校を訪れました。

昨夜見た、屋上の埃まみれの靴のことが気になったからです。

ですが、どの先生に聞いても、飛び降りや事件は聞いたことないと言われ、それよりも帰れと言われてしまいました。

帰る前に昨日行った屋上行ってみようと行くと、屋上の鍵がかかっていて開きません。

屋上のドアに小さな窓があるので、そこから外の屋上を覗いてみると、昨日見た椅子も革靴も置いてなかったそうです。

主人は「それから何日か経ってからかなぁ。電話でNが、学校で見た緑のあいつ憑いてきてるっぽいとかって言ってたんだよな。」

「あんなことあったからさ、あの建物を見るといつも思い出すんだよね。」と主人は悲しそうに呟きました。

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