【投稿者:justさん】
花魁淵(おいらんぶち)は山梨県甲州市に存在する、とある場所の名称で、心霊スポットと言われております。今回はその帰りに起こった恐怖体験の話です。
まず花魁淵という場所が心霊スポットと言われる所以ですが、時は戦国時代。
今の山梨県、当時の甲斐国を支配していた有名な武将、武田信玄の息子、武田勝頼の死に際し、ある事件が起きました。
その事件とは、以下の通りです。
武田家は黒川金山と言われる鉱山を所有していた様で、その鉱山の労働者の相手をしていた遊郭で働く娼婦がいた様です。その鉱山の場所は今では花魁淵と呼ばれる場所の小川を挟んだ山だった様です。
その遊郭から鉱山の秘密が漏れる事を危惧した武田勢は遊郭を集め、現在、花魁淵と言われる場所の上に舞台を作り、踊らせている最中に固定していた蔓を切り、遊郭を淵に落とし殺害した様です。その時に殺害された人数も結構な数らしく、殺害された遊郭達はその後、引き上げられ、供養のために小祠が建てられた様です。
遊郭で働く娼婦=花魁という事で花魁淵と呼ばれている様です。
肝試しにハマっていた私たちはいつもの様にどこに行くか相談した結果、今回は花魁淵に行くことにしました。
本来の肝試しならば夜中に行きますが、今回は足場が岩などもむき出しの場所のため物理的な安全を考え、昼間に行くことにしました。
1台の車に5人、乗り込んで出発です。
花魁淵を目指し、地図を見ながら道を進んでいくと、慰霊碑がありました。その下には小川が流れており、この場所で遊郭達が殺害されたんだと分かります。
上から見るだけでは面白く無いので小川まで降りていくことにしました。
慰霊碑のところは車が1、2台停られるスペースがあったので、そこに車を置いて、道なく道を下って、なんとか小川までたどり着きました。
下に降りて周りを散策している途中、友人の「あぁ!!」という声があり、何かを見つけたのか、何かあったのかと一瞬、ヒヤっとしましたが、ただ岩に滑っただけでした。笑
事件はこの後の帰り道に起きました。
何も面白いものはなかったねぇと言いながら車まで戻り、次はどこに行こうか、やっぱり夜に来た方がいいかなぁ。といつもの様に雑談をしている時、
直進していた友人の車にお店から出てきた車がぶつかってきたのです。
あぁー。やっちまった。
事故にショックを受けながらも、事故の処理のために車を他の車の邪魔にならないところに車を移動させます。
「外に降りて、まずは相手と話さないとね。」と言った時です。
相手の車の運転席からは4、50代の女性が降りてきました。
助手席からは着物を着た若い女性(10〜20代)が降りてきました。
親子かな?とも思える2人でしたが、なぜかその女性同士は全く顔を合わせることなく(目線を合わすこともせず)、そして一言もしゃべる気配はありません。
事故処理について、4、50代の女性とは普通に会話をしていたのですが、助手席から出てきた着物を着た女性は、終始ただ突っ立っているだけなのです。
その間、一言もしゃべれることはありませんでした。
事故処理が終わり家路につきましたが、
あのタイミングで着物を着た若い女性が現れ、一切喋らない。
まるで殺害された遊郭の娼婦の様な気がしました。
はっきりと女性の姿だったので本当の生きた人間だと思いますが、タイミングがバッチリすぎて、まさか殺害された娼婦の1人か!?と恐怖を感じた瞬間でした。
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