殿堂入り都市伝説はこちら!

【ゾッとする話】友達が潔癖症になった理由

FM都市伝説

【投稿者:はらださん】

私には潔癖症の気がある友人がいます。その性格によって損をすることもあるので、なぜそこまで気にするのかと何気なく聞いたときに、これから話すことを聞かされました。

これは友人がまだ小学二年生の時のことです。当時、両親は共働きで、友人は一人っ子だったため、寂しい思いをしていたようです。学校から帰って、5時までは友達と遊ぶことが出来るけれどその後は一人なので、家の前の公園で縄跳びなどをして遊んでいたようなのです。その様子をみて、近所の人が心配して「早く家のなかに入りなさい」と言われることもあったようなのですが、活発だったため家にいるのが好きなではなく、両親のどちらかが帰宅する18時過ぎまで外にいることが多かったらしいのです。

そんな彼女にはよく話す近所の人というのがいました。その一人が、40代くらいの女性です。どこに住んでいるのか知らないものの、その女性は公園で一人でいると現われることが多く、「早くおうちに入らないと知らない人に連れて行かれるよ」と声をかけてくれたり、友人の好きなものを聞いたり、楽しく話をすることもあったようなのです。一人で両親の帰りを待つ友人にとっては、その女性は良い話し相手になっていたのです。

ある日、その女性から友人は「家においで。ご飯作ってあげるよ」と言われたらしいのです。その時にはその女性とも仲良くなっていたので、(行こうかな)と思ったらしいのですが、その日はお母さんがオムライスを作ってあげると言っていた事を思い出して、オムライスが食べられなくなるといけないと思い、断ったらしいのです。

一瞬、ムッとした顔をしたように思い、傷つけてしまったと思ったらしいのですが、すぐに他の話題になったため、ホッとしたようです。そしてそれから三日ほど経ったとき、その女性から「家にこれないなら、クッキー作ってきたから食べて」と、袋に入った手作りらしいクッキーを貰ったのです。甘いものに目がない友人。今度は女性を傷つけないようにと受け取ってすぐに食べようとすると、「ここで食べたらダメよ。ごはんのあとに、家族みんなで食べなさい」と言われ、食べるのを辞めたのです。

言われたとおりにみんなで食べようと思っていたらしいのですが、ふと女性がどこの誰なのかも分からないと思い、親に渡したら怒られるかと思い、家に帰ってこっそり食べようと思っていたらしいのですが、そのまま忘れてしまい、翌日に思い出してどうしたら良いのか分からず、そのクッキーを公園の鳩にやって登校したらしいのです。

そして、帰宅すると、いつもはなかなか人がいない公園に数人の大人が集まっていて、騒がしくしていたので、その日は公園に行くことができませんでした。そして次の日も。

つまんないなと思っていると、登校する前に母親から「あの公園に行っちゃだめよ」と言われたのです。「子どもだけで行ったらだめ」と言うだけで、理由を言ってくれない母を問い詰めると、「鳩がたくさん死んでいたの。誰かが毒を撒いたらしいのよ」と告げられたようなのです。鳩が死んでいるのが発見されたのは友人がクッキーを撒いた日。

ということは、あのクッキーの中には何が入っていたのだろうとゾッとしつつ、誰にも言えずに「私が鳩を殺してしまった。捕まってしまう」と悩んでいたらしいのですが、それから数日後、公園に近づかなくなった友人はその女性とも会うことがなかったらしいのですが、たまたま家の近くでばったりとその女性に会ったようなのです。すると、その女性はにやっと笑って「クッキー、食べなかったのね」と言われ、さらにゾッとし、走って泣きながら学校に戻り、何事もなく済んだようです。

あの時、あのクッキーを家族で食べていたら、もしも一人でこっそり食べていたら、いや、もしも家に招かれていたらともしもを考えて、恐怖の日々を過ごしたようです。それから、すぐに親の転勤で引越しをしなくてはならなかったようなので、その女性に会うことはなかったものの、あの時きちんと親や先生に報告していたらよかったのかなと友人は神妙な面持ちで語りました。

その女性はその後、どうなったのか分からないものの、別の被害者が出なかったことを願います。この体験から、友人は誰かの手作りのものや、知らない人から物をもらうのも、近所の人から野菜を貰うのさえも嫌だという潔癖な性格になってしまったのです。