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【ゾッとする話】ヤンチャな報い

【投稿者:deさん】

ヤンチャ仲間のA君が「ちょっと付き合って」と言うので、A君に付いてバイクを走らせた。
到着したのは山の中にある溜池。
私、「釣りでもするの?」
A君、「違うよ。バイクに使えそうなモノを取りに来たんだよ」
山の中にある溜池でバイクに使えそうなモノ、何を言っているんだ?A君もしかしてラリっているのか?
A君に付いて溜池に近付くと、溜池の水面には油が浮いており、その下には改造したバイクが沈んでいた。
溜池から引き上げたのは族車仕様のバイク、ノーマルのバイクと違い族車仕様のバイクは個性的にカスタメイドされているため、どのグループのバイクかは見当が付いた。
私、「これ〇〇のバイクじゃないか、そんなの盗んだらマズイだろ」
A君、「バレっこねえよ、欲しいものがあったらお前も持ってけよ」
私とA君が乗っているバイクも族車仕様に改造されており、取り付けてあるパーツの中には戦利品も含まれているのだが、盗んだパーツを付けていると事故りそうな気がしたため、私はA君が盗むのを見ていただけ。
私、「なんで、こんな山奥の溜池にバイクが沈んでいるの?」
A君、「族狩りに遭った者が逃げて来て、ここで捕まるんだよ」
私、「だったら、俺達もマズイじゃないか?」
A君、「大丈夫だよ、族狩りなんて夜中にしか来ないから」
溜池に沈んでいたバイクは1台.2台ではなく、かなりの台数が沈んでおり
A君、「売ったら、結構なお金になるな(笑)」
私、「なにノンキなことを言ってるんだ、暗くなってきたから帰ろうぜ」
A君、「なにビビってんの?」
私、「ビビってねえよ」
A君が「そろそろ行くか」と言い出した時に、黒塗りのセダン車が1台、そして、もう1台、私達のいる溜池に向かって山道を降りて来た。
A君、「マズイ」
私、「あれが族狩りなの?」
A君は溜池から引き上げたバイクのパーツを、溜池に戻した。
黒塗りのセダン車が私達の横を通り過ぎたところで止まり、2台目の車は私達の手前で止まり、私とA君は2台の車に挟まれてしまった。
A君、「逃げるぞ」
慌ててエンジンを掛けたのだが、掛からない、もう1回やっても掛からない、A君のバイクも掛からない。
エンジンは3度目で掛かり、私達がその場から逃げようとすると2台の車に次々ブツけられバイクは転倒、すると、A君は「走れ」。
広い道に出れば誰かが助けてくれるかもしれないと思い、私は広い道に向かって走ると、広い道に出るところに別の黒塗りのセダン車が停まっており、それから出てきた人に捕まってしまった。
A君がどうなったか気になり溜池の方を見ると、A君も男達に捕まりボコボコにされていた。
こうなったら謝るしかない、謝る理由は分からないが、このシチュエーションでは他に助かる術はない。
怖い人に捕まったらボコボコにされ、そのあとは人目に付かない山に埋められるという話は映画で見たことある、まさか、そこまではされないよな、俺達まだ子供だから。
しかし、私とA君がいるのは人目に付かない山の奥、シチュエーション的には映画と同じ、マズイ。
予想は的中し、「オイ、穴を掘れ」、逆らうことは出来ず、2つの大きな穴を掘った。
やはり、穴に埋められるのか、仕方がない今までヤンチャをして人様に迷惑を掛けてきた報いだ。
当然ではあるが、ただ穴に埋められるだけではなく、私とA君は全裸にさせられ、そしてボコボコにされた。
気付くと、顔だけ出した状態で私は土に埋まっていた。
気付いた時には真っ暗、離れたところにA君が埋められていることは分かっているのだが、呼んでもA君は全く反応がない。
雲が消えると星明かりに照らされ、A君の顔から流血していることが分かった、しかし、私も土に埋まっているため、何もしてやれない。
私、「A君、しっかりしろ」
A君、「・・・」
山がゴソゴソと音がした、もしかしたら、仲間が助けに来たかもしれない、そう思い大声を上げると、山から出て来たのは群れになった野良犬。
「来るな、来るな、あっちへ行け」、大きな声を叫び続けたのだが、野良犬は出血しているA君の頭部をガブッ、すると、痛みで意識を戻したA君は「あー!!」と絶叫。
俺も野良犬に襲われる、まずい、1匹が俺に近付いて来た、「来るな、来るな」、「あー」、顔面を野良犬に噛まれたまでは覚えているが、その後の記憶は病院の集中治療室。
私とA君は運良く地元の人によって助けられたが、今もその溜池では頻繁に族狩りが行われているとのこと。