【投稿者:桃紫さん】
私の姉が体験した怖い話を紹介します。
まず、私の姉は、非常に内向的な性格で、小さい頃から大人しいタイプの人間でした。
周囲の環境に馴染むのに時間がかかり、学生時代は友達もほとんどいなかったと思います。
高校生になると、次第に学校に行かなくなり、いやゆる不登校になってしまいました。
親は、姉の不登校に悩み様々な相談機関に出向き解決策を実施しましたが、なかなか姉の不登校問題が解消されることはありませんでした。
そんな姉ですが、パソコンを操作するのが得意だったため、物心ついたころからPCでネットサーフィンをするのが日課となっていました。
そして、姉が不登校になって一年経った頃、姉が親に「県外に外出したい」と言い出しました。
高校生なので一人で県外くらい別に普通の話だと思います。しかし、姉の県外に外出する目的が、「ネットで知り合った50代の男性と会う」というものでした。
高校生が、そんな親子ほど年の離れた人と二人で会うのはあまりにも危険すぎます。
勿論、親は反対しました。
すると姉は反抗的になり、ますます家から出なくなってしまいました。
親も姉の不登校問題には頭を抱えていたため精神的に辛かったと思います。
そこから月日が流れ、姉は定時制の学校に行き何とか高校を卒業することができました。
そして、福祉の仕事で就職し、姉なりに自立して頑張っているようでした。
ところが、実際に就職し自分でお金を稼ぎだすと、以前会いたいと言っていた例の男性と県外でこっそり二人で会うようになっていました。
自立して自分のお金で会いに行っている以上親も口を出しにくく、仕方なく見守っている状況でした。
そして、姉が働きだして3年が経った頃、今度は県外に出て働くと言い出しました。
今まで生まれてからずっと実家で過ごしてきたので、一度くらい一人暮らしをさせてもいいだろうと思い、親は姉が県外に行くことを了承しました。
そして、ここから事件が起きます。
というのも、姉は就職した後に県外に出て一人暮らしを始めたのですが、自分の部屋にそのネットで知り合った男性を招き入れていたのです。
そしてこの男性、実は既婚者で奥さんと子どもがいました。
姉が高校時代からネットで関係を持ち、姉が成人して県外に出てきた時、姉の部屋に転がりこんでいたのです。
この事実が発覚したのは、母が姉のマンションを訪れた時、部屋にいくつかの不審物があることを発見したことがきっかけでした。
母が姉の部屋で見つけたもの。それはノコギリや電動工具、そして多量の睡眠薬でした。
さらに、母の訪問時に姉の様子がおかしく、ぼーっとした感じで目が虚ろになっていました。
流石にこれはおかしいと感じた母は急いで警察に通報し、姉から今までの出来事を聞き出し、詳細が発覚しました。
そして、この部屋に出入りしていた男性の連絡先に連絡をするも未だに連絡がとれていません。
姉自身、男性の住んでいるところまでは知らないようで特定のしようがありませんでした。
警察からは、しばらくは姉の身元を一旦実家に戻すほうがいいと提案され、対応は以上でした。
もし、母があのタイミングでマンションを訪れていなかったら今頃姉はどうなっていたか。
想像するとゾッとします。