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【奇妙な話】小さな女の子

【投稿者:H.Nさん】

私が彼氏の実家で同棲していた時のお話です。
田舎にある一軒家の大きな二階建て。
彼氏のお母さん、お父さん、お姉さん夫婦と4歳の女の子が1人、そして彼氏と私で暮らしていました。
ある日の夜、トイレにつながる長い廊下で女の子を見ました。
お姉さんの子供かなと思い背中を向いていたので声はかけませんでした。
次の日の朝、4歳の女の子Hちゃんに夜中トイレ行った?と聞くと起きてないよと返事が返ってきました。
そしてその日から毎日のように家の周りで廊下で見た女の子を目にする様になりました。
階段、廊下、部屋へ向かう姿。
昼夜問わず家の窓から外の庭で見たこともありました。
いつも背中を向けていて不気味さを感じてみんなに話すと、私と同じく後ろ姿を見ていたようです。
一度気になって女の子が見えた時、外へ出て見ましたがもう姿はありませんでした。
私が一緒に暮らす様になった頃から、お父さんは病気で寝たきり状態でした。
病状が悪化し、7月にお父さんは亡くなりました。
その日にも女の子をお母さんは見ていました。
お父さんが亡くなって初めてのお盆、とても不思議な事が起きました。
みんなでご飯を食べていると、Hちゃんが廊下に向かって手を振っているのです。
Hちゃん誰に手振ってるの?
お姉さんと私が不思議そうに聞くと、じぃじと女の子
と言うのです。
その時私には見えませんでしたが、私がいつも見ていた女の子だと感じました。
お母さんが、じいじとNちゃんがお盆で帰ってきたのかな?と言いました。
Nちゃんって誰ですか?と尋ねると、2歳の頃に事故に遭い亡くなった彼氏の妹だという事実を知りました。
お仏壇に小さな女の子の写真があったのはNちゃん。そして私が後ろ姿をよく見ていたのもNちゃんだったのです。
驚かしたくなかったから伝えなかったと言われました。
でも不思議と怖くはなかったのです。
きっとお父さんと一緒になれて嬉しかったのだと思います。
それを最後に小さな女の子。Nちゃんを見ることはなくなりました。