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【怖い話】あなたに会いたい

【投稿者:月詠さん】

これは私自身が経験した話です。

社会人になって5年目、私には仕事で後輩が初めてできました。

高校を卒業したばかりの女性です。

初めての部下だったため、熱心に指導していたので話す機会が多く、仕事以外のプライベートな話をするようになっていました。

一年がたち、会社の飲み会があったためその後輩もともに参加しました。

後輩は私の隣にいましたが、用事があると途中少し抜け、帰ってきてからも私の隣にいました。

飲み会が終わり、その後輩はお酒を飲める年齢ではなかったため、酔った私を車で送ると言ってくれたので、お言葉に甘えてとお願いし、自宅まで送ってもらいました。

一人暮らしをしていた私は何も気にせず、ありがとう、とだけ言って後輩を帰しました。

それが後になって恐怖になることを知らずに…

仲がよかったとはいえ、飲み会以外でプライベートでは会うことがなく、その女性はどちらかというと引きこもり体質でしたので、仕事以外の話をしていたものの深くまでは知りませんでした。

ある日のこと、仕事が終わり帰宅すると、一通の手紙がポストに入っていました。

差出人は不明…

すぐに中身を見てみると鳥肌が立ちました。

「あなたのことをずっと見ています」

いたずらにしてはほどがありすぎると思い、とりあえず様子を見ることにしました。

ですが私の気持ちとは逆に、その手紙は同じ文章で何度も送られてきました。

そして手紙だけではなく、非通知からの無言電話、知らないアドレスからメールなども届き始めたのです。

買い物に行っているときに、次のようなメールが入ることもありました。…

『何を買いに出掛けているの?』

『今から何するの?』

なぜ私が買い物をしていることを知っているのか、まったく検討がつかず、ただただ気持ち悪い。

そして、一週間、一ヶ月、半年が経ちました。

毎日の生活を監視されている気持ちになり、さすがに警察に連絡したほうがいいかなと思いました。

繁忙期で仕事の帰りが遅く、帰宅したときに入っていた手紙はいつもと違い、赤い封筒でした。

中身を確認したとき、私は身の危険を感じました。

「あなたを食べたい」

私は冷や汗が止まらず、すぐに家に入りドアを閉めました。

さすがにやばい…

そう感じ、家に入っていき電気をつけようとしたとき、私は頭が真っ白になりました。

「おかえり」

そこには後輩がいました。

なぜ家に入っているのか、なぜここにいるのか、完全に思考が止まった状態で、わけが分かりません。

私が呆然と立ち尽くしていると、彼女が、ぼそりぼそりと、

なぜこうなったのかを説明してくれました。

・好きという気持ちが強すぎた
・伝えられないという気持ちからストーカーのようにエスカレートしすぎた
・私のいつも持ち歩くかばんにGPSを仕掛けていた
・飲み会で抜けたとき、私の鍵を取り合鍵を作りに行っていた

「ごめんなさい」と泣きながら謝りつづける後輩…。

そして、「私はもう仕事をやめます」と言ったっきり、家を出て行きました。

次の日から、後輩は仕事には来なくなりました。

連絡もつかないため今もどうしているのかわかりません。

その直後から私へのストーキングもなくなったため、結局私は警察には通報せずにいました。

それから一年くらい経ったある日のこと、差出人不明の一通の手紙がポストに投函されていました。

当時の記憶がフラッシュバックし、ですが見ないわけにもいきません。

恐る恐る手紙を開くと、、、

「愛してる」。

これ以降、すでに3年以上経過していますが、今のところ何事もありません。

後輩がどうしたかったのか、私に何をしたかったのか、そして、今どうしているのか。

私には分かりません。

分かりませんが、普段何気なくポストの中身を確認する際、必ず、その後輩との恐怖体験が蘇ってしまうのです。

今でも、監視され続けてるなんてこと、、、ないですよね?