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【ゾッとする話】霊にとりつかれて続けている私の友人

FM都市伝説

【投稿者:haruさん】

これは私が大学3年生の頃に体験したことです。

そろそろ就職活動が始まり、将来に対する漠然とした不安感が、私たちの心にぼんやりとただよい始めてました。

しかし楽しかった大学生活を終わらせたくないという思いもあって、そんな不安から目をそらすように、楽しいことがないか無意識に探していたような気もします。

ある夏の日、仲の良い男女4人で肝だめしに行こうという話になりました。

Aくんが肝だめしをするのにちょうどいい滝があるところを知っているというのです。

Aくん、Bくん、Cちゃんが大いに盛り上がるなか、経験上滝にはそういうものが集まりやすいと知っていた私は、行くのを渋っていました。

Cちゃん「ねぇねぇ、ちょっとだけ行ってみよ?お願い!」

Aくん 「もし何かあればすぐに帰るから大丈夫だよ。車は近くに置いとくし。」

Bくん 「せっかく盛り上がってきてるのに水差すなよー。早く行こうぜ。」

本当は行きたくなかったのですが、断れそうにはありません。

このとき外はまだ明るくて、時間は3時過ぎでした。

このままだらだら渋ることで時間が遅くなり、暗くなってから出かけるよりは、明るい今の時間に行くほうがまだましのようにも思えてきました。

 私  「わかった。それじゃ行ってみようか……。でも暗くなる前に絶対に帰ろうね。」

Cちゃん「いいの?やったー!ありがとう!!」

喜ぶ3人の前で私はひとり、「面倒なことになったな」と不安でいっぱいでした。

私には小さいころ頃からちょっとした霊感があり、見たくないものが見えてしまったり、聞きたくない音が聞こえてしまったりすることがよくあるのです。

でも気味悪がられたら嫌なので、そのことは周囲には言っていませんでした。

Aの車に乗って出発し、途中でコンビニに寄ったりしたので、滝の近くに着いたのは4時過ぎでした。

Cちゃん「なんか静かなところだね。今のところは何も感じないね。」

Bくん 「っていうか全然普通じゃん。普通の田舎じゃん。」

Aくん 「それがさ、ここらへんでうめき声を聞いたって話が結構あるらしくて。」

Cちゃん「えーっ!こんなにのどかなところなのに……。」

確かにとてものどかで、平和な光景です。

滝自体もそんなに巨大なものではありませんでした。

それからはみんな思い思いに滝のそばを散策したり、木陰で涼んだりしていたのですが、

私はふと滝の方に近づいてみたくなりました。

このころには、あまりののどかな空気に私もすっかり安心していたので、

怖いとは全く思わず、ただただ滝がきれいだったので近くで見たくなったのです。

 私  「私、ちょっと滝を見てくるねー。」

Cちゃん「わかった!気をつけてね。」

滝の裏側に回り込めることに気づいた私は、そちらの方へ行ってみました。

滝の裏側まで来るとそこはさすがに薄暗く、滝の流れる大きな音に圧倒されるように私はしばらく立ち尽くしていました。

すると背後に何か気配がしたような気がしました。

振り返るとそこには、1mも離れていない至近距離に、私の背丈ほどもあるような巨大な仏像があったのです。

薄暗い中で仏像の姿がぼやっと浮かび上がり、下には無造作に小銭がばらまかれている光景に、私はただならない雰囲気を感じました。

慌てて滝から離れると、そこにはBくんがいました。

Bくん 「何やってたんだよ!探したんだぞ!」

 私  「えっ!ごめん!でも滝を見てくるって言ったのに……。」

Bくん 「いや、そこにいなかったから探したんじゃん。帰るぞ!」

いなかったと言われて訳の分からないまま空を見ると、いつの間にか空は夕焼けに変わっていました。

私としては滝の裏側にいたのはせいぜい5分くらいのつもりだったのですが、みんなは1時間近く私を探していたというのです。

滝から帰る車の中で私は猛烈な頭痛と寒気に襲われました。

私は「やばい!絶対何かついてきてる!」と直感しました。

ほとんど泣きそうになりながら、心の中で「ごめんなさい、ごめんなさい……。もう絶対しませんから……。」と必死に祈り続けます。

Cちゃんは顔色が悪い私を心配そうに見ていました。

さらに必死に祈り続けていたのですが、あるとき突然頭がふと軽くなりました。

そこで私は「よし!行ってくれた!」とわかり、今度は安心したせいで泣きそうになりながら顔を上げました。

その時です。

Bくん 「うわ。なんか急に頭痛くなってきた。やばい……。」

Aくん 「ちょっとみんな大丈夫かよ。まさか滝のせい?」

Cちゃん「えっ、でも私は平気だよ。なんなんだろう。」

私は直感で、私についてきたものがBくんにうつったのだとわかりました。

ですが、そんなことがばれたらとんでもないことになるという思いと、証拠もないのにそんなことを言っても信じてくれるだろうか、という思いで言い出せませんでした。

私は帰るまでずっと頭が痛いフリをし続けていました。

次の日、B君は大学に来ませんでした。

聞けば、体調が悪いと言うことでした。

それからずっとBくんは体調がすぐれないままで、とうとう大学を休学することになりました。

卒業の時になってもBくんはずっと休学したままで、たまにLINEをすることはあっても、それっきり会えていません。

ある日のLINEで、私は勇気を出して言ってみました。

 私  「やっぱり、あの滝が原因だったんじゃないかな?お祓いに行ってみたら?」

Bくん 「なんでだよ。あの滝に一番近づいたのお前だろ。なんで俺が祟られるんだよ。」

 私  「確かに……。そうだよね。」

私はそれ以上は言えませんでした。

それ以来、B君がどうなったのかは、私は知りません。

以上が、興味本位で肝だめしをしたせいで大変なことになってしまったというエピソードです。