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【陰謀論】イルミナティカードの予言は本物か?肯定&否定の両観点から徹底検証してみた

イルミナティカードの名前は、都市伝説や陰謀論がお好きな方なら一度は耳にした事があるのではないでしょうか?1982年に発売されたにもかかわらず、その後に起こる歴史的大事件が予言されているのでは?と噂されるカードゲームです。

果たして本当にイルミナティカードは未来の出来事を予言しているのでしょうか。予言しているとする立場、予言していないとする立場の双方から検証します。

イルミナティカードとは

実際のイルミナティカード(画像はwikipediaより引用)

本題に入る前に、イルミナティカードとはどのようなカードなのか、その基本情報を紹介します。

イルミナティカードの基本情報

Illuminati(イルミナティ/通称:イルミナティカード)は、1982年にアメリカのスティーブ・ジャクソン・ゲームズ社から発売されたカードゲームです。

イラストの描かれたカード・専用の貨幣・サイコロを使って、相手のカードを取り込んでいき一定数を支配できたプレイヤーの勝利となります。

プレイ中の様子(画像はwikipediaより引用)

カードには攻撃力・防御力・属性の概念があり、属性には政治思想が示されています。イルミナティカードには原作があり、1975年に発表された小説『イルミナティ』に、スティーブ・ジャクソン社の社員がインスピレーションを受けて制作したようです。

属性が政治思想である以外は、よくある普通のカードゲームと言えるでしょう。

ただし、イルミナティカードの発売年が1982年である事は、注目に値します。

イルミナティカードが『未来を予言した』とされるカードの数々

それでは、まずは「イルミナティカードは未来を予言している」とする立場から、その実例を幾つか紹介します。

【未来を予言したカード01】911の発生

「Terrorist Nuke」と「Pentagon」のイルミナティカード(画像は暗黒放送Qより引用)

イルミナティカードが未来を予言しているのでは?と一躍話題になった、その発端となった2枚のカードが「Terrorist Nuke」と「Pentagon」です。

それぞれ直訳すると「Terrorist Nuke/テロリストの核攻撃」「Pentagon/ペンタゴン(アメリカ国防総省の通称)」となります。

2001年9月11日、飛行機がWTC(World Trade Center/2棟からなる世界貿易センタービルの略称)に突っ込んだ直後の場面と、ペンタゴンに飛行機が墜落し、建物が炎上する様子が描かれているように見えます。

飛行機がWTCビルディングに突っ込んだ映像は、911を象徴する場面としてあまりに有名ですが、カードに描かれているイラストは確かに、その直後を描いているように見えます。

あまりにも状況が酷似しているように見えるが。。(画像はポリティクス通信より引用)

もう1枚のペンタゴンに関しては、現実には飛行機はペンタゴンを直撃しなかったため、イラストのように建物の中心部が燃えさかる事はなくその辺縁部が炎上しただけでしたが、その程度の軽微な違いなら誤差の範囲と言えるかもしれません。

こちらも同様に酷似している。(画像はポリティクス通信より引用)

いずれのカードも、911の発生を予言しているかのように見えます。

アメリカ合衆国本土が本格的に敵国やテロリストの標的になったのは、911が発生した2001年が初めての事で、1982年の段階でまさか世界最強の軍事力を誇るアメリカが、本土攻撃を受けるだろうと予想するアメリカ人は、ほとんどいなかった事を付け加えておきます。

【未来を予言したカード02】トランプ大統領の出現

「Enough is Enough」のイルミナティカードとトランプ氏(画像はTOCANAより引用)

2016年のトランプ大統領誕生を予言したのではとされるカードがこの、「Enough is Enough」です。意訳すれば「いい加減にしろ」「もうたくさんだ」といったところでしょうか。

トランプ大統領の1代前にあたるアメリカ合衆国大統領はオバマ氏ですが、彼の政策はオバマケア(低所得者でも十分な医療を受けられるようにする福祉政策/アメリカでは所得により受けられる医療サービスの質に格段の差があり、低所得者層は主に黒人からなる)に代表されるように、黒人貧困層を優遇する政策が多かったため、保守系白人層(保守系白人層には金持ちが多い)の不興を買いました。

そんな保守系白人層の叫びにも似た主張が「Enough is Enough!(いい加減にしろ!)」であり、オバマ大統領の政策を批判するデモのプラカードでも実際に使われたフレーズなのですが、驚くべきはカードに描かれた人物のイラストです。トランプ氏によく似ています。

カードが発売された1982年当時のトランプ氏は、新興の実業家として頭角を現し始めていた時期であり、彼がまさか後に合衆国大統領になると予想していた人は、世界中を見回してもほとんどいなかったと言っても過言ではありません。

まるでトランプ氏が白人保守層の支持者に向けたスピーチで、「Enough is Enough!」と叫んでいるかのようなこのイラストは、未来に起きる出来事を予言しているようにも思えます。

【未来を予言したカード03】311の発生

「Tidal Wave」のイルミナティカード(画像はGOSSIP REPOSITORYより引用)

今なお私たち日本人の記憶に新しい東日本大震災(以降通称である311と省略)の発生も、イルミナティカードに予言されていたのではと噂されています。

311の発生を予言したとされるカードのタイトルは、「Tidal Wave」です。そのまま「津波」と訳して問題ないでしょう。

311は地震そのものも甚大な被害をもたらしましたが、やはり何と言っても津波による原子力発電所の一時的な制御不能と、それに伴う数々の原発関連災害の影響が特に大きかったというのが一般的な解釈かと思われます。

イルミナティカードには、津波が原子力発電所(を連想させる建造物)を今まさに襲う瞬間が描かれていますが、注目すべきは津波にのみ込まれようとしている施設の形状です。

福島第一原発にかなりよく似ています。

(画像は朝日新聞DIGITALより引用)

福島第一原発内にある汚水貯蔵施設に至っては、酷似していると言っていいレベルです。

(画像は福島民報より引用)

「Tidal Wave」なるイルミナティカードに描かれている建物が、福島第一原発を名指ししているわけではありませんが、両者の一致は偶然にしてはあまりにも話が出来過ぎているようにも思えます。

まるで311の地震により津波が原発に襲い掛かる事を、カードが予言しているかのようです。

【未来を予言したカード04】コロナ禍(コロナの世界的な蔓延)

「Epidemic」のイルミナティカード(画像はGOSSIP REPOSITORYより引用)

イルミナティカードは、新型コロナウィルスについても予言していると噂されています。その根拠として話題になっているのが、「Epidemic」というカードです。

「Epidemic(エピデミック)」は日本語に訳すと、「伝染病」の意味になります。「QUARANTINE(クオランティン/検疫)」という文字をバックに、マスク・手袋・注射器・死体袋などが描かれています。

言うまでもなく、コロナ禍における現状を予言したと解釈できるのです。

【未来を予言したカード05】コロナ禍(コロナの発生源)

「Plague of Demons」のイルミナティカードと中国の武漢にあるホテル(画像はspacejcatsのブログより引用)

コロナを予言したとされるカードは、「Epidemic」だけではありません。「Plague of Demons」がそれです。

「Plague of Demons(プラグ オブ デーモンズ)」を直訳すると、「悪魔の疾病・伝染病」となります。

建物の周りに悪魔と無数のコウモリが描かれていますが、まず注目すべきはイラストに描かれている建物です。この建物のイラストは、中国の武漢にあるホテルと酷似しているとされます。言うまでもなく、中国の武漢は新型コロナウィルスの発生源です。

無数に描かれたコウモリのイラストが禍々しい限りですが、これも偶然コウモリが描かれているわけではないようです。真偽は不明ですが、中国の武漢でコロナが最初に発生した際、コロナウィルスを保菌したコウモリを食べた人が、コロナの第一感染者になったとの説があるため、コロナとコウモリにはそれなりの因縁があるのです。

イルミナティカードを『こじつけ』と考えた場合

ここまでは、イルミナティカードが未来の出来事を予言しているとの立場に立って、その実例の数々を紹介してきました。

今度は逆に、イルミナティカードに描かれているタイトルやイラストは予言ではない、単なるこじつけであるとの立場から、どのような考察が可能なのか紹介します。

認知バイアス:こじつけたがる人間の心理傾向

イルミナティカードは未来の出来事を予言してはいないとする立場の人々の説明を理解するには、認知バイアスについて知っておくと便利です。

人間には「認知バイアス」という心的傾向がある事は、社会心理学や経済学ではよく知られています。認知バイアスとは、「人間は自分にとって都合の良いストーリーを組み立てるために、自分にとって都合の良いデータのみを採用しやすい(都合の悪いデータは信用しない)」という心理的な傾向を指します。

この基本的な認知バイアス理論をもう少し発展させ、「人間には一旦頭の中でストーリーが出来上がると、ストーリーに沿うよう他の事柄も都合よく解釈する傾向がある」という事が、研究者によって確認されています。

以上の事を総合して認知バイアスとは何かを簡単に説明すると、人間の脳みそは自分にとって都合が良いように、ストーリーを「組み立てる」「思い込む」「こじつける」傾向があるという事です。

例えば、夜寝る前にボーっとしながら天井を見ていると、天井の模様の一部が人間の顔に見えてきて、一旦そのような目で見始めると、どう見ても模様が人間の顔にしか見えなくなった、といった経験はないでしょうか?天井の模様は決して人間の顔ではありませんので、これは単なる脳の思い込みであり、認知バイアスの一例と言えるでしょう。

この認知バイアスという心理傾向を念頭におくと、イルミナティカードの描かれているイラストの数々には、以下のような解釈も可能です。

「Terrorist Nuke」における、911を連想させるイラスト

ビルで起きている爆発のイラストは、確かに911で発生した場面を象徴的に予言しているようにも見えますが、カードには事件の最も重要かつ象徴的な要素である飛行機が描かれていないのは、予言としては不自然かつ不完全ですし、テロ攻撃を想定した単なる爆発のイメージイラストだと言われればそう見えます。

思い込みを外してこのカードを眺めると、そもそもカードのタイトルが「Terrorist Nuke/テロリストの核攻撃」となっているのも、事実とは符合していない事に気付きます。911はテロリストによる飛行機を使った自爆テロであり、テロリストの核攻撃ではなかったので、このカードが911を予言したとするには少々無理があるとも言えます。

「Enough is Enough」における、トランプ氏を連想させるイラスト

トランプ氏とされるイラストは、確かにトランプ氏によく似ているように見えます。

しかしトランプ氏ではなく、一般的な体格のいいアメリカ人の中年・壮年男性をモデルにしたイメージイラストに過ぎないと言われれば、そのようにも見えます。

「Enough is enough!/もうたくさんだ!」というフレーズは、アメリカ英語において一般的な口語表現であり、トランプ氏の決めゼリフというわけではありません。ですから、平均的な体格のアメリカ人がスピーチの場で「Enough is Enough!」と叫んでいても、イルミナティカード自体が政治思想を属性にしているカードゲームである事を考えても、それほど特殊な状況を描いているわけではないと解釈できます。

つまり、トランプ氏が「Enough is enough!」が叫んでいる様子を描いたカードだと言われればそう見えますし、他のアメリカ人の政治家・Aさんだと言われればそう見えますし、他のアメリカ人の市民運動家・Bさんだと言われればそう見えるという事です。

「Tidal Wave」における、311を連想させるイラスト

原子力発電所(らしき建造物)を襲う津波のイラストは、確かに311を連想させますが、カードに描かれている建物が原子力発電所だと断定する要素は、カード内に見当たりません。原子力発電所ではなく他の建造物だと言われればそれでも通用しますので、地震で津波が建物を襲うシーンを、カードゲームらしく大げさに描いただけと見る事も可能です。

仮にカードに描かれているのが原子力発電所だとしても、原子力発電所やその貯水施設は現実にどれも似たような形状をしており、日本の場合は排水のため海の近くに建設されるのが一般的なので、カードに描かれているのが福島第一原発だと断定するのは、かなり無理があると考える事も可能です。

つまりこのカードは、「(地震大国の)日本で地震が起きて、とある原子力発電所が津波にのまれる様子を、想像力を膨らまして描いただけのイラストだ」と言われても、それはそれで説明がつきます。

「Epidemic」における、コロナを連想させるイラスト

「Epidemic」に描かれるアイテムの数々(マスク・手袋・注射器など)は確かにコロナを連想させますが、一般的な感染病でイメージされるアイテムを、イラストの中に単に並べただけと考える事も出来ます。伝染病のタイトルが付いたカードに、マスク・手袋・注射器などのイラストが描かれていても、それらは伝染病のイメージとしては普通の感覚で理解可能であり、コロナだと断定するのはこじつけに近いと説明する事もできるかもしれません。

「Plague of Demons」における、コロナを連想させるイラスト

中国の武漢にある建物のまわりを、コウモリと悪魔が囲んでいると言われれば確かにそう見えますが、感染病で混乱した世の中を漫画的に表現すれば、カードのようなイラストになるかもしれませんし、カードに描かれているような円形の建物は世界中にいくらでも存在します。

例えばイラストに描かれている建物がホワイトハウスだと言われれば、そう見えない事もないので、「Plague of Demons/悪魔の感染症」に描かれているのは、アメリカを襲うエイズウィルスの予言だと言われれば、そう見えない事もありません。

つまりこのカードはコロナを予言したカードだと言われればそう見えますし、エイズを予言したカードだと言われればそうも見えるという事です。

イルミナティカードは、単なる一般的なカードゲームなのでは?

このように思い込みを抜きにしてイルミナティカードに描かれたイラストを見ていくと、描かれた絵の大半はタイトルが示す内容を、象徴的もしくは大げさに表現しているに過ぎない事が多く、一般的なカードゲームのイラストで使われている手法(象徴表現/過大表現)と大差はないと言われても、それはそれで納得のできる説明かもしれません。

イルミナティカードが『未来の予言』でも『こじつけ』でも無い可能性

最後に、もう一つの可能性を述べさせて頂きます。イルミナティカードが「未来の予言」ではなく、「こじつけ」でもない可能性もゼロでは無いということです。

どういうことかと言うと、何者かがイルミナティカードに書かれた内容に沿ってこれらの行動を起こしていると言う考えです。

突拍子もない考えですが、あくまでも「可能性の一つとしてはあり得る」という事です。

ちなみに「何者か」とはどういう存在なのか?

すぐに思いつくのはやはり、人類削減計画を影で計画していると噂される例の組織かもしれませんし、全くの別の存在なのかもしれません。

非常に恐ろしい考えですが、あくまでも1つの可能性として書かせていただきます。

【まとめ】イルミナティカードは本当に未来を予言しているのか?

いかがでしたでしょうか。

偶然の一致にしてはあまりにも出来過ぎているイルミナティカード。これらのカードが未来の出来事を予言していると考える事は、もはや至極当然のようにすら思えます。

反対派が説明するように、仮にイラストの数々が思い込みやこじつけでそう見えるだけであったとしても、例えば「Terrorist Nuke」において、なぜ「2棟」のビルが爆発する様子が描かれているのか、といった事は「こじつけ」や「偶然の一致」だけでは説明がつきません。

一方、反対派の立場から見た場合、イルミナティカードに描かれているイラストの多くは「後からそう言われれば、そう見えなくもない」という手法を効果的に用いており、そういう意味では人間の心理傾向をうまく利用した、大変よくできたカードゲームと捉える事も出来ます。

イルミナティカードは「予言の書」なのか、もしくは単なる「こじつけ」なのか。はたまた……。

みなさんはどの考え方に共感できましたか?

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