今回は、「アメリカの影の大統領」「トランプを裏で操る男」と目される人物。ピーター・ティールについて迫っていきます。
ピーター・ティールの経歴
ピーター・ティールは1967年生まれの起業家・投資家です。
法務博士号を持っていて、若い頃は法務事務官をやったり弁護士をやったりしていました。
その後トレーダーをやったりもしましたが、コンピューターとインターネットの影響力の大きさに気づき、100万ドルの資金を集めて1996年に投資会社を作ります。
さらに1998年にコンフィニティというソフトウェア会社を作り、これが翌年PayPalに進化してピーター・ティールの快進撃がスタートします。
このPayPal創業時に関わった人たちの多くは、後にシリコンバレー(カリフォルニア州にあり、IT企業が集中している地域のこと)で多くの有名企業を立ち上げることとなり、彼らは「ペイパルマフィア」と呼ばれるようになります。
ペイパルマフィアの代表的になメンバー…テスラモーターズのイーロン・マスクやYouTubeのチャド・ハーリーなど
そしてピーター・ティールはそのペイパルマフィアのリーダー的存在となります。
ピーター・ティールはトランプを大統領選で勝利に導いた影の立役者?
トランプが大統領選に挑んだ時には、IT業界の重要人物は誰もトランプを支持していませんでした。
またメディアも反トランプ一色だったため、トランプが大統領になるなんて予想していた人はほとんどいない状態。
そんな中、ピーター・ティールは突如として全面的なトランプ支持を表明し、献金や応援演説までします。
結果として、ほとんどの人が予想していなかった「トランプ逆転勝利」が実現し、ティールはトランプ政権移行チームで重要な地位に抜擢されます。
ただ、ティールの「表の力」だけでこんな大逆転は不可能だと考える人も多いことでしょう。
そこで出てくるのが次に説明するティールの「裏の力」です。
ピーター・ティールはビルダーバーグ会議の重要メンバー。やはり裏で闇の支配者たちと繋がっている?
ビルダーバーグ会議とは、世界の超重要人物が集まって完全非公開で行われる会議です。
世界を裏から支配する「闇の支配者」が集まるとも言われ、「影のサミット」「影の政府」などと呼ばれることもあります。
そして、アメリカ大統領はビルダーバーグ会議の参加者から選ばれるとも言われています。
ところがトランプはビルダーバーグ会議には参加していません。
一方、ティールはビルダーバーグ会議の主要メンバーですので、「ティールがビルダーバーグ会議の有力者とトランプとの仲を取り持ったおかげで、トランプは大逆転劇を演ずることができたのではないか」とする説もあります。
むしろビルダーバーグ会議から見ればティールこそが「真の大統領」でトランプは「傀儡」という扱いなのかもしれません。
そう考えると、トランプのティールに対する「異常なまでの優遇」も理解できます。
現在のアメリカを陰で動かしているのはトランプではなくピーター・ティールと言う噂
トランプはティールを政権移行チームに入れただけでなく、極めて重要な役割を任せています。その役割とは、各省庁の重要ポストの人選です。
これによってティールは、多くの省庁重要ポストに自分の関係者を据えて、政府内で大きな力を振るえるようになりました。
いくらシリコンバレーで大きな影響力を持っているとは言え、大統領選が始まってから突然支持表明しただけの人物にここまで重要なことを任せるのは不自然に思えます。
やはりビルダーバーグ会議を介した「闇の支配者」とティールとのつながりが、大きく影響しているのではないかと考えたくなります。
どちらにしろティールは、もともとビジネスの世界で持っていた影響力に加えて、政府内での力も手に入れ、政界官界財界すべてで大きな力を持つことになりました。
その上、ティールの立ち上げた「パランティア」という情報セキュリティ会社の最大の顧客はCIAとFBIときています。
CIAとFBI、つまり情報機関と警察機関にまで影響力を持っているわけですから彼の力はもう盤石、今やアメリカの真の支配者はティールなのではないかとまで言う人がいるのもうなずけます。
トランプは反ビルダーバーグ
しかし現在、トランプは「反ビルダーバーグ」「反闇の支配者」だと言われ、ビルダーバーグ会議の主要メンバーはトランプを邪魔者扱いしているという噂があります。
これではティールは困ってしまいそうですが……。
しかしここから、「ティールは闇の支配者の単なる手先ではない」という解釈が生まれます。
どういうことかというと、ティールは「闇の支配者」の言いなりではなく、逆に「闇の支配者」たちを利用しようとしているのではないかということです。
闇の支配者とのパイプ役になることでトランプをコントロールし、アメリカ国内での権力を盤石のものとします。
しかしそれは闇の支配者たちのためではなく、あくまで自分のためです。
ティールはリバタリアン、つまり「自由至上主義者」を自認していますが、彼の場合さらに「政府なんて要らない」とまで考えているそうです。
こんなにも科学技術が進歩したのに、人間は昔に比べて少しも幸せになっていないのは、政府の規制によって進歩が捻じ曲げられたからだと。
政府の余計な邪魔を無くして、個人が十分に力を発揮すれば、科学技術の進歩によって世界中の人が幸せに生きられるユートピアが実現するというのが彼の考えです。
そんなティールからすれば「闇の支配者」が理想としている「世界統一政府」による完全管理社会なんて絶対にあってはならないものなのではないでしょうか。
ピーター・ティールはピーター・ティールの理想を追う
当面の間、ピーター・ティールは闇の支配者の力やアメリカでの立場を利用しつつ自分の力を育てていくと思われます。
そして十分に育った暁には、自分の理想の世界を実現するために思い切った行動に打って出るのではないか……。
そのために彼は「不老不死の研究」や「海上国家の建設」に力を入れているのではないでしょうか。
「不老不死」は、使い切れないほどのお金を持った老人たち=闇の支配者に対して、強力な取引材料となりそうですし。
どんな権力にも邪魔されない海上国家は彼にとって魅力的な拠点となりそうですし。
国家嫌いの彼ですから、海上国家というより、漫画「ワンピース」に出てくるような強大な海賊の拠点と言ったほうがイメージに合うでしょうか。
まとめ
以上、アメリカの「影の大統領」とも呼ばれるティールについて考察してみました。
なんだかピーター・ティールを過大評価しているような内容になってしまいましたが、世界統一政府に管理される未来よりも、ティールの理想のほうがずっと魅力的に思えてこないでしょうか。
科学技術によって、病気も老いもなくなり、すべての人が豊かに自由に暮らすことができる、そんな世界が本当に実現するといいですね。
コメントを残す