【投稿者:yumiさん】
これは私が高校生の時に友達から聞いた、実際にあった出来事だそうです。
とある二組のカップル(4人)が、長期休暇を利用してキャンプに行くことになりました。
その1人である健(仮名)は仕事の関係で遅れて来ることになっており、健の恋人である美香と、もう一組のカップルの計3人で一足先に目的地のバンガローに向いました。
無事目的地のキャンプ場に到着し一息ついた美香は、健の到着を待ちながらバンガローのソファーでウトウトと眠ってしまいました。
「美香!美香起きて!!」
友人カップルのただ事ではない剣幕に叩き起こされる美香。
「美香、落ち着いて聞いてくれよ。さっき警察から電話があって、健がここに来る前に事故に遭ったらしいんだ。そして、、、今、息を引き取ったって連絡が、、、。」
突然のことで美香は状況を理解できません。
友人の話によると、健は運転を誤り崖下に転落してしまったらしいのです。
事故の詳細を友人から聞かされますが美香はその状況を受け入れることができず、放心状態のまましばらく動くことが出来ませんでした。
すると突然、バンガローのドアをノックする音が聞こえました。「誰?」そう思った次の瞬間ノックと共に
「美香、僕だ」
と呼びかける声がしたのです。それは紛れもない健の声です。美香は慌ててドアを開けようとしましたが、「待って!」と友人に止められてしまいます。
「健よ!健は生きてたのよ」美香は嬉しそうに言いましたが、友人カップルは怪訝そうにドアを見つめるだけで開けようとしません。
「美香、どうしたの?早く開けてくれ!」大好きな健の声が再び聞こえます。
「あれは健じゃない。開けたら駄目だ。健は自分が死んだことに気がついていない。ドアを叩いているのは健の霊魂なのかもしれない。ドアを開けたら連れていかれるぞ!」
ドアを叩く音と「美香!開けてくれ!」と呼び続ける声がバンガローに響き渡り、美香は健が死んでしまったなんて信じることが出来ませんでした。
「美香!早く開けてくれ!」と健は呼び続けてきます。
健は一人であの世に行きたくないんだ。美香はそう思うと同時に健に会いたくてたまらなくなりました。大好きな健に一目会いたい。美香は友人が止めるのを振り切って、ドアを開けてしまったのです。美香はそこで意識を失ってしまいました。
目が覚めたのは心電図の音が鳴り響く病院のベッドの上でした。
そこには泣き晴らした顔の健がいたのです。健は「よかった。よかった。」といって美香を何度も抱きしめました。
状況をつかめない美香は、健が死んでしまったと友人から聞いたこと、そしてバンガローで起きたことを話しました。すると健から衝撃的な事実を聞かされたのです。
美香はバンガローに到着する前に崖から車ごと落ちて、ずっと生死をさ迷っていたこと。そして、一緒に車に乗っていた友人カップルは即死だったこと。。。
美香はバンガローには行っていなかったのです。
美香は友人カップルに「健の元に行ってはいけない」と言われたことを告げると、健は「二人は寂しかったんだろうな。美香を一緒に連れていきたかったのかも知れない」とポツリと呟きました。
健はずっと美香のそばにいて、彼女の意識が戻るのを願いながら何度も何度も呼びかけていたのです。
美香はその声を信じたおかげで生き返ることが出来たのかもしれません。
皆さんこんばんは。mojaです。
本日は少し有名な都市伝説をご紹介したいと思います。
もしあなたの大切な人が死の淵をさまよった時、最終的にその人の生死を隔てるものとは一体何なのでしょうか。
少し大げさかもしれませんが、そのヒントがこの都市伝説には隠されているのかもしれません。
都市伝説テラーのyumiさんからのお便りです。
それでは早速聞いていただきましょう。