【投稿者:半田ふみさん】
私は小学2年生の頃、男の子に執着されたことがあります。
彼は当時、小学6年生でした。
小学生というのは、中学生や高校生に比べ、学年間の垣根が低いものです。
少なくとも私が通っていた小学校ではそうでした。
多少年齢が離れた子供同士でも特に気にせず、一緒になって遊んだものです。
小学2年生の頃、私は縄跳びにハマっていました。
長い休憩時間になると、友達と一緒にグラウンドに飛び出し、わいわいと縄跳びに興じていました。
そんな私たちに声をかけてきたのが、小学6年生の男子・Tくんです。
Tくんは縄跳びが得意で、太り気味の体型にも関わらず、二重とびも軽々こなしていました。
私はTくんに縄跳びのコツを教わっている間に、すっかり彼に懐きました。
Tくんはなんだか、下級生の友達が多いようでした。
学校が終わってからTくんと遊ぶ時も、Tくんと私、そして私の同級生の何人か、といった組み合わせが多かったように思います。
そして、はじめてTくんの家に遊びに行くことになったある日のこと、私やTくんともよく遊んでいた同級生の男の子・Kくんから「Tくんには気を付けた方がいいよ」と声を掛けられました。
私は意味が分からず聞き返したのですが、なんでもTくんは、私と同学年くらいの何人もの女の子に告白してはフラれているというのです。
私はしかし、「自分には関係のない話だな」と思いました。
当時、私は男友達が多かったこともあってか、自分のことも女の子と言うよりは少年のように思っていたのです。
そんなわけで、私は何の警戒心もなく、Tくんの家に行ったのですが…いつもは3人以上で遊んでいたのに、家にはTくんと私しかいませんでした。
しかも、ゲーム機で遊んでいる私に、Tくんがやたらと密着してきます。
いくら鈍感な私とはいえ、さすがに異様な雰囲気を察して、早々に帰ろうとした時。
Tくんは「かわいいね」と言いながら私を押し倒し、キスを迫ってきたのです。
私は嫌がって顔をそむけていると結果的に頬にキスをされることに。
そのじっとりとした感触!私はゾワッとして、帰ると宣言して彼をなんとか振りほどき、彼の家を出ました。
「送っていくよ」「XXちゃん(私)の家に行きたいな」というTくんの話を断り、私は早足に家に帰りました。
家に着き、ほっとしながら玄関扉を閉めようとしたその時……なんと向かいの道路にはTくんの姿が!
Tくんは、私のあとを黙ってつけてきていたのです。
私は家にいた母に、「Tくんにほっぺにキスされた」「断ったのに家までついてきた」と報告しました。
母もゾッとしたらしく、しばらく家の前をうろうろしていたT君を警戒の眼差しで見ていました……。
その後も私は、学校帰りにTくんに後をつけられたり、私の家の近くをTくんがうろうろしている姿を何度も目撃しました。
そうこうしているうちに卒業式の時期となり、6年生だったTくんも卒業することに。
そして幸いなことに、Tくんが卒業して以来、Tくんの『付きまとい的な行為』はなくなりました。
その後、Tくんがどうなったのかは分かりません。
今思えば、年齢が4つ離れていたから良かったものの、もう1つ年が近かったらまた同じ学校(中学校)に通っていた可能性も高かったと思います。
当時の一連の出来事を思い返すと……、色んな意味でちょっとヒヤリとします。