近年日本で発生している、異様に多い異常気象にお気づきでしょうか?
豪雨や豪雪、気温40度が当たり前に感じる位の猛暑等が毎年起こっています。
数十年に一度の大雨といったように、今までに見たことが無い強さの気象災害も以前よりも増えました。
そして、こういった異常気象が起こっているのは日本だけではありません。
強烈な大雨やハリケーン、猛暑や大雪、記録的な寒冷化といった明らかな異変が世界中で観測されています。
これらの異常気象は、近い未来に起こるであろう危機的状況に対する、地球からの最終告知ではないかと危惧されています。
我々の目に見える異常気象は、異変が起きている地球からの悲鳴だと言うことです。
「磁場が反転してしまうポールシフト」と「地球全体が冷え切ってしまう氷河期」。
今回は、いつ発生してもおかしくないと言われるこれら2つを取り上げ、近年噂されている地球の危機について、そして、今後どのような未来が待ち構えているのか探っていきます。
地球の環境を大きく変えるポールシフト
ポールシフトとは?
地球には北にN極、南にS極があり、磁力が発生しています。いわば大きな磁石とも言え、方位磁石はこの地球の性質を利用して方角がわかるようになっている…と理科の授業で習った方も多いのではないでしょうか。
ポールシフトとは、現在の磁極が反転してしまう現象のことです。ポールシフトは過去に11回起きたことがあると言われています。
ポールシフトは都市伝説や映画や小説のフィクション作品でもよく取り上げられることが多いですね。本当にあるの?と思うような現象ですが、地質学の研究において、岩石の結晶に磁場転換の履歴が発見されており、ポールシフトが起きた証拠も確かに残っているのです。
その研究によるとポールシフトは30万年に一度の周期で起こるとされており、前回、地球のポールシフトが起こったのは、今から約80万年前です。磁極の入れ替わりの始まりから完了まで、なんと1000年もかかったそうです。それから既に80万年以上経った現在。未だに次のポールシフトは起こっていません。
ポールシフトが起こったらどうなる?
ポールシフトが起こったら地球はどうなってしまうのか気になりますよね。
まず、ポールシフトが起こる流れの中で、磁場が弱まります。そうなってしまうと、宇宙の放射線等の有害なエネルギーが地球に直接降り注ぐことになります。それによって地球のオゾン層が破壊され、降り注ぐ放射線等による人体への悪影響があると言われています。
また、ポールシフトによる地球環境への影響も大きいと考えられています。
現在の北国が南国に、逆に南国が北国に…といったように環境が全く変わってしまうこともあるそうです。この環境の変化は人間のみならず、動物や植物にも大きな影響を与えると言われています。
日本でも気候によって育つ植物が違うように、動物や植物はそれぞれに適した環境で生活しています。いきなり変化した環境に対応できない動物や植物が出て来て、絶滅や食料不足に陥るのではないかと言われています。そして、作物が育たないことで人間自身も食料が無くなるとも言われています。
次のポールシフトはいつ起こってもおかしくない
前回、地球にポールシフトが起こったのは約80万年前のことであり、それ以降は現在まで起きてはいません。
30万年に一度起こるというポールシフトの周期を考えると、次のポールシフトはいつ起こってもおかしくはない状況だと、近年噂されています。そして、近年の世界中で起っている大雨や猛暑といった気象の異変は、ポールシフトの前兆ではないかとも言われているのです。
アメリカでの強烈な寒波や大型ハリケーンの発生、サハラ砂漠での積雪、ハワイのキラウエア火山の噴火…実は様々な異変が地球上で起こっているのです。
世界各地で今までに無い異変が観測されていることは、ポールシフトに向けて地球の環境が変化している影響かもしれないと言われると、不思議と納得してしまいます。
2030年にミニ氷河期がやってくる?
氷河期とは
ポールシフトの不安がささやかれる一方で、近い未来に、ミニ氷河期が起こるのではないか?という噂も存在します。
氷河期と聞くと、地球が凍り付いてしまうイメージがありますよね。そもそも地球は、10万年ごとに寒冷な期間である氷河期と、氷期と氷期の間にある温暖な期間である間氷期を繰り返しています。現在の地球は、間氷期にあたるそうです。
ただし温暖な時期(間氷期)に位置したとしても、時折ミニ氷河期や小氷期(しょうひょうき)と呼ばれる寒い時期が訪れることがあります。後で詳しくお話ししますが、1645年~1715年にミニ氷河期が起こり、多くの国の環境に影響を与えたことが記録に残っているのです。
氷河期については、起こるメカニズムなど解明されていない謎が多いですが、近年の研究では、太陽の活動による影響があると言われています。
ミニ氷河期まであと少し?研究チームからの警告
2015年、イギリスのノーザンブリア大学のバレンティーナ・ザーコバ教授率いる研究チームが氷河期に関する発表をしました。それは、今後15年ほどで太陽の磁場の変化の影響を受け、1645年~1715年に起ったミニ氷河期時代に近い状況になると発表しました。つまりは、2030年辺りで地球にミニ氷河期が到来する可能性があるということです。
ザーコバ教授達のチームの発表によると、ミニ氷河期の影響は北半球に現れるそうです。寒冷化が本格化すれば北海道まで氷河が押し寄せ、アメリカやヨーロッパも氷に取り囲まれるといった被害があるそうです。また、穀物の収穫が不可能になり、食糧危機は必至であると予想されています。
1645年~1715年に起こったミニ氷河期
研究チームが発表した際に例として挙げた、1645年~1715年のミニ氷河期時代。これは「小氷期(しょうひょうき)」や「マウンダー極小期」とも呼ばれ、太陽の黒点の数が著しく減少した時期でした。
太陽には黒点という、表面を観測したときに黒い点のように見える部分が存在します。この黒点が生じていないことは太陽の活動が活発ではないことを示しています。
地球の平均気温が1.5度下がり、その環境の異変は多くの国に多大な影響を与えました。このミニ氷河期に関して、イギリスをはじめとするヨーロッパやアメリカでの様子が記録に残っています。
イギリスのロンドンでは、冬の間、テムズ川が凍ってしまいました。ミニ氷河期以外の時期よりも頻繁に凍結が起こり、その上、全面凍結することが多かったそうです。
凍結した表面もかなり厚く、散歩やスケートができる位でした。当時の様子を描いた絵画も残っています。
スイスのアルプス山脈では寒冷化により氷河の領域が広がり、せり出した氷河によって農場や村が押し潰されたそうです。
オランダの運河や河川でも、イギリスのテムズ川同様、冬の間は完全に凍結してしまいました。
また、ヨーロッパから海を越えたアメリカでも、1780年の冬にはニューヨーク湾が凍り付いてしまい、歩いて島に渡れる程だったと言います。
また、日本でもミニ氷河期による影響があったことが記録に残っています。
寛永の大飢饉(1642年~1643年)、延宝の飢饉(1674~1675年)、天和の飢饉(1682~1683年)、元禄の飢饉(1691~1695年)と、数回に渡って飢饉が起こり、疫病が発生しました。
気温の低下や大雨、霜や冷害等が発生し、食料となる作物が育たず人々が飢えてしまったという訳です。これらの飢饉が起こったのは江戸時代ですが、ミニ氷河期の影響から全体を通して寒冷な時代であり、凶作や飢饉が頻発したそうです。
江戸時代に描かれた錦絵に、雪景色の様子が多いのは、ミニ氷河期により雪が降ることが多かったからとも言われています。
地球温暖化は氷河期の前触れ?
氷河期が来るかもしれない…と言われていますが、地球の危機でもう1つ思い出すのが地球温暖化です。
よく、以前から地球温暖化が進んでいると言われますよね。地球温暖化とは、二酸化炭素といった温室効果ガスの排出等により地球の平均気温が長期的に上昇することです。要するに、地球の気温が昔より温まってしまうということですね。
そうなることで、氷河が溶けて地球上の海面が上昇し、海に沈んでしまう場所が出て来る等様々な問題があります。
地球温暖化と氷河期の到来、一見真逆の現象のように思えませんか?実は、この2つには関連があると言われています。それは、地球温暖化は氷河期の前触れであるということです。
実は、これまでの地球の歴史を振り返ると、温暖化と氷河期が交互に訪れているということが判明しています。つまり、地球温暖化の後には氷河期がやって来るということです。
地球温暖化はニュースとしても取り上げられることが多く、地球の気温が上昇しているという印象がありますよね。しかし、近年では温暖化より寒冷化の予兆が見え始めていると言われています。2019年にはイタリアやアルプスでありえない数値の積雪量が観測され、寒冷化の影響ではないかと言われています。
太陽に起こっている異変
また、近年では太陽の異変も観測されています。2019年、2020年と太陽の無黒点状態が続くことが多くなっているそうです。つまりは、太陽の活動が活発ではなくなっているということであり、氷河期の兆候ではないかと言われているのです。
この黒点の減少には宇宙開発で有名なあのNASAも注目し、懸念しています。
太陽活動の弱い時期は、地球の平均気温が1度~2度低くなるそうです。
数字で見ると少しだけ低くなるという印象ですが、環境や動物、植物、人類に多くの影響を与えます。
植物が育たなくなり、動物も絶滅し、人類も飢餓状態になると言うのです。たった1度の違いでも、その影響力はかなり大きいという訳です。
地球の危機に備えて、世界は動き出している!?
ビル・ゲイツが進める「スヴァールバル世界種子貯蔵庫」
未来に起こるかもしれない地球の危機に備えて、世界では準備が始まっています。例えば、マイクロソフトの創業者として知られるビル・ゲイツも将来を見据えて動き出しているのです。
実業家としての面が注目されがちですが、氷河期といった地球の危機に備えて、北極に種子の貯蔵庫をつくる計画に関わっていることを知っていますか?「スヴァールバル世界種子貯蔵庫」という名称で、別名「現代版ノアの箱舟」とも呼ばれています。
この貯蔵庫はノルウェー領スヴァールバル諸島のスピッツベルゲン島という場所に存在し、
2008年から操業が始まりました。ノルウェー政府とビル・ゲイツが計画を推進していますまた、ビル・ゲイツは妻と共に「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」という慈善基金団体を運営しているのですが、その財団から貯蔵庫へ資金面での協力も行っています。
この貯蔵庫は、今後起こるかもしれない大規模で深刻な気候変動や自然災害、(植物の)病気の蔓延、核戦争等に備えて農作物種の絶滅を防ぐことだと言われています。
農作物の種子を保存するための貯蔵庫であり、300万種以上を保存できる能力があります。なお、2020年には保存している種子が100万種を超えたそうです。
現在、この貯蔵庫には多種多様な野菜、ハーブ、栽培作物としてはメジャーでない野生植物等が保存されています。世界中から種が集まっているということで、今後も保存される種類数は増えていきそうですね。
イーロン・マスクの火星移住計画
地球の危機により、もしかしたら地上で人類は暮らせなくなるかもしれません。そういった未来を予想して、人類の新たな移住先を開拓する動きが進められているという話もあります。
アメリカの実業家であるイーロン・マスクは、スペースXという宇宙関連企業を立ち上げ、火星移住化計画を掲げています。
これは、2026年に人類を100万人規模で火星に移住させるという計画です。夢のある宇宙開発の話ですが、一説にはイーロン・マスクはまだ表には出ていない氷河期に関する情報をつかんでおり、火星移住化計画を進めているとも言われています。
世界中で普及が進む地下シェルター
また、日本ではあまりなじみがありませんが、アメリカやヨーロッパ等では、氷河期や自然災害、核戦争等が起きた場合に避難できる地下シェルターの準備が進んでいます。個人宅用の核シェルターも普及しているそうです。
ロシアの首都・モスクワの地下鉄は、地下空間に存在する駅自体がシェルター機能を持っており、有事の際には避難場所になります。
NPO法人「日本核シェルター協会」が2014年に発表した、各国の核シェルター普及率。スイスやイスラエルは100%、ノルウェーは98%、アメリカは82%、ロシアは78%、イギリスは67%という中で、日本は0.02%。日本は世界の中でもかなり普及率が低く、何だか心配になってしまいますね。
シェルターがあれば自然災害や核の被害といった緊急事態でも逃げ込めることができるので、用意しておいた方が安心な気がします。
さいごに
今後、地球に起こるかもしれないポールシフトとミニ氷河期。どちらも起こってしまったら、地球の環境が大きく変化し、生物の絶滅や人類の食料危機、飢餓といったかなりの影響があると言われています。そして、起こるかもしれない地球の危機に備えて、世界中では種子貯蔵庫や火星移住化計画、地下シェルターの設置といった準備も始まっているようです。
ちなみに、2004年に制作された「デイ・アフター・トゥモロー」という映画では、突然訪れた氷河期によって人々がパニックになる様子が描かれています。あくまでもフィクションですが、実際に地球の危機が急に訪れたら、この映画の様になってしまうかもしれません。
一説には、この映画は、今後の地球の未来を知っている人々が世間への危険喚起のためにつくった…なんていう都市伝説もあります。
ポールシフトとミニ氷河期。両方とも起こって欲しくはありませんが、近年立て続けに起こる異常気象のことを考えると、何らかの前触れではないかと感じてしまいます。いつか来るかもしれないという心構えや準備はしておいた方が良いかもしれませんね。
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