【投稿者:まるちゃんさん】
これは工場で働いていた時の話です。
当時某大手の弱電企業に従事していたころ、今回のお話である仕事の先輩にはよく可愛がってもらった人です。兄貴分といったらいいんでしょうか?しかし班替えがあり、暫く音沙汰がない状況が続きました。勤務は三交替制なのですが、丁度あさいちの勤務で出勤すると、作業長のあたりがあわただしくなっています。いつもと違う様子に、どうも労災があったという事が解りました。
暫くすると、クリーンルームに入って引継ぎをすると引継ぎ者から事情を聞く事になります。機械にはちょこちょこ機械停止することを、”チョコ停”というのですがこのチョコ停がある為に生産数が上がらないため、安全装置を切って作業していたところ運搬する機械に指がはさまりそのまま機械の力で千切れてしまった。というのです。もう少し詳しく言いますと、指の第二関節の部分から骨を残して指がちぎれてしまったというのが今回の労災事故だそうです。血が噴水のように吹き出し、直ちに救急車を呼び治療をうけているというのです。機械には血が飛び散っておりこれから、警察の現場検証もあるというので機械に触れる事ができません。
千切れてしまったので、指はくっつける事は出来ず骨は削って指の形にしたというのが治療だったようです。しかし一体誰がそんな目にあってしまったのか?というのは数日後解ります。朝出勤すると退院したのかお話した先輩が作業長席に座っていました。そうです。この可愛がってくれた先輩がその労災被害者だというのです。どうお話したらいいか解らず、お大事になさってくださいとしかいいようがありません。本人は元気そうにしていましたが、指が無くなったという現実はいい人だっただけにとても残念な気持ちに私はなってしまいました。労災は気を付けたいものです。
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