【投稿者:yumeさん】
私は昔から金縛りにあうことも多くて、その度に見えてはいけないものをみていました。
日頃から他の人には見えないものが見えることがあったので、金縛りにもなやまされていました。
しかしある日、金縛りには霊的な現象がないことを聞き、金縛り中に幽霊が見えるというのは実は脳に深い関係があり、夢と現実の区別ができないということを聞いたのです。
それからというもの、私は金縛りで目が覚めたとしても、これは夢の中で脳が誤解させてリアルと夢の区別がついていないんだと言い聞かせ、怖いものを見たり聞いたりしても脳のメカニズムなんだと気にしないようになったのです。
そんな時、独り暮らしを始めて間もない頃、またしても金縛りで目が覚めました。(これは夢なんだ、夢なんだ)と言い聞かせていると、足になにか触れる感覚があったんです。
ふと視線を向けると足元には正座している老婆の姿がありました。ぎょっとしたものの、これは夢なんだと言い聞かせることで恐怖をごまかそうとしました。
老婆は何をするわけでもなく目を閉じて座ったまま。
結局なにも起こることなく次の日目を覚ましたので、やっぱり脳のメカニズムでリアルな夢をみるんだと思ったのです。
しかし、その老婆は次の日も金縛りと同時に出てきて、私の足元で同じように正座をしているんです。
そんな日が連日続いていき、私はぐっすり眠ることができないため疲労がたまっていました。
しかし、座って目を閉じていたはずの老婆は徐々にゆっくりと目が開いていってることに気がついたんです。
そしてある日、老婆の目がガッと開いて私を見ていたのです。でもこれは夢の話だってことを言い聞かせていたのですが、あまりにも老婆の視線が怖くて私は夢なら早く覚めてほしいと願ったのです。
しかし、その日はなかなか目が覚めません。すると、老婆はすっと立ち上がり、私の顔の方に近づいてボソボソとなにか言い出したんです。
でも、なにを言ってるのかわかりません。それでもこれは夢だ、夢だって心のなかで念じ続けていました。
しかし、老婆はそっと私の首に手をかけて、じわじわと首を絞め始めたのです。
これも夢なんだと、苦しいわけがないんだと思い続けたものの、首を絞める感覚と手の形ははっきりとわかります。
老婆はボソボソとなにかを囁きながら、力を徐々に加えていき、私はもう殺されてしまうんだと、金縛りでもがくこともできず老婆は首をぐっと締め付けていくんです。
夢なのに殺されるの?私は困惑しながらもどうにか老婆を押し退けたいと、動くはずのない体を動かそうとしていると、老婆は「……じゃないよ」とボソボソっと耳元で囁いたのです。
(え?)っと思った次の瞬間、老婆は「夢じゃないよぉぉ!」と怒鳴り声をあげた瞬間、首にかけられていた手の力がぐっと入り、殺される!と思った瞬間私は気を失いました。
翌朝目がさめると老婆はいません。
金縛り時の体験はやっぱり夢だったんだなと思ったものの、妙なリアルさにさすがにゾワゾワするものがありました。
しかし、顔を洗っていたとき、私はハッとしました。
鏡に映った私の首には、少し赤くなった手のあとのようなものがうっすらと浮かび上がっていたからです。
「気の、、、せいだよね……」
金縛りを体験されたことのある方なら想像できるかと思いますが、夢なのか現実なのか、わからなくなることがよくあります。
金縛りは脳の妄想、、とは言われていますが、金縛りは説明できない減少が起こり得ることもあるのではないでしょうか。