【投稿者:ひなさん】
これは私が女子高の1年生の時に体験した話です。
私は当時、岐阜市のとある女子高でマーチングバンド部に所属していました。
大会の前になると、土日も関係なく部活に呼び出され、練習を繰り返していました。
夏休みに入った頃には、部活の練習の為に学校で寝泊まりをする合宿が行われました。
やはり季節は夏という事もあって、夜寝る前には先輩達は怖い話で、私達後輩を脅かしては喜んでいました。
ですが話自体よりも、部屋を真っ暗にしてロウソクの明かりだけで話している先輩の方が、私は怖かったのを覚えています。
そんな怪談話を聞かされている際に思い出すのは、誰かから聞いた「怖い話をすると霊が寄ってくる」という話でした。
「何も起こりませんように…。」そんな風にいつも願いつつも、結局は皆眠くなり、途中で話は終わり眠りについていたように思います。
そんな合宿中のある日の事、いつも通り朝から過酷な練習がピリピリムードの中行われていました。
昼の休憩時間になると皆ホッとして、1年生の8人程がトイレに駆け込みました。
トイレ待ちをしている間に誰かが、昨夜の先輩の怪談話にあった『トイレの花子さん』の怪談話を持ち出しました。
他の子達は「嘘だよ、あんなの絶対」と言っていたのですが、何故か、試してみようという事になったのです。
『トイレの花子さん』にまつわる都市伝説は地域によって様々ですが、私たちの地域では、
・2階のトイレの2番目の個室の前に立つ
・その場で ”1回まわってノックする” を3回繰り返す
・「花子さんいらっしゃいますか?」と扉に向かって尋ねる
・すると個室からかすかな声で「はい」と返事が返ってくる!?
・その後その扉を開けると、赤いスカートのおかっぱ頭の女の子がいてトイレに引きずりこまれる!?
という噂が流れていました。
私達は2階にあるトイレに行き、4つある個室の向かって右から2番目の扉の前で試すことにしました。
私達の学校のトイレの個室の扉は外側にドアが開くようになっています。
万が一いきなりドアが開いて花子さんが襲ってくる可能性も考慮して、ドアが開かないように一人が足で抑えつつ、別の一人が閉まっているドアの前で、1回廻ってトントンとノックをしました。
もちろんまだ、何の反応もありません。
2回目廻ってトントン、3回目廻ってトントン。
そして「花子さん。」と、その子は声を掛けました。
暫く耳を済ませていましたが、何も聞こえません。
「な~んだ。」そう言って、半分位の子がトイレから出て行ってしまいました。
「もう1回。」と彼女は意気込み、私は足でドアを止めている子の後ろにいました。
その子はまたさっきと同じ行動をとり、「花子さん。花子さん。」と言ってトイレのドアに耳を傾けた時…
かすかに「は~ぃ」という声が聞こえた気がしたのです。
耳を当てていた本人は静かに顔を私達に向け、目を見開きながら何かを訴えてきました。
私達もウンウンと頷きつつもその引きつった顔を見た誰かが恐怖のあまり「キャーーー!!」と叫び、一様に皆猛ダッシュでトイレから出ていってしまい、驚きのあまり動けずにいた私は取り残されてしまいました。
早く逃げないと…とトイレから出ようとした時、
誰も居ないはずなのに、何かに背中を押されたような感覚があり、バランスを崩した私はトイレの仕切りになっているすりガラスに膝が当たりガラスを割ってしまいました。
膝の痛みも感じない程猛ダッシュで走り皆に追い付きましたが、何も言える空気では無く静かに部活の練習を始めました。
ですが、タラタラと垂れてくる感覚にジャージのズボンを捲ると、やはり真っ赤な血が流れ落ちていました。
それを見た先生が慌てて病院に連れて行ってくれたのですが、「何で?どうして?」という質問に、私は答える事が出来ませんでした。
結局、怪我は4針を縫うくらいで済みましたが、やはりフザケ半分でやってはいけないと実感した恐怖体験でした。
ついにFM都市伝説にもトイレの花子さんネタがやって来ましたね。
ただ、単なる定番花子さんネタじゃなくて、女子校生のキャッキャした雰囲気が伝わってくる感じがmoja的にグッと来たかなw
やっぱ良いですねえ女子高生話は(しみじみ)
ごほんっ、ちょっと脱線しましたが良いんじゃないでしょうかこれ。星3でお願いします。
それではまた。
くわばらくわばら