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【ちょっと不気味な話】ハロウィンパーティー

【投稿者:パリピンさん】

あるハロウィンの日、友達に誘われてハロウィンパーティーに出かけたAは仮装をして街へと繰り出しました。

街にはさまざまな衣装を身にまとい、メイクなどで普段とは違う自分を楽しむ人でいっぱい。ハロウィンの時だけは、普段はすれ違うだけの人とも祭りを楽しむことができ、Aもパーティー終わりにハロウィンの雰囲気を満喫していました。

知らない人に話しかけられて写真を撮ったり、コミュニケーションをとっていたのです。そんななか、クオリティの高い仮装とメイクをしている男性に人集りが出来ていました。

男性は普通の服を着ているのですが、その服は血を模したらようにドス黒い赤い色に染まっていて手にはリアルな生首を持っていたのです。

Aたちもその姿に魅せられて人だかりに集まっていき、一緒に撮影をしてもらいました。

近くで見る生首は肌の作りなどもリアルで、シワなども鮮明。苦痛に満ちたその表情や血の気のひいたような肌の色もリアルそのもの。

Aはちょっと怖くなりながらも、周りのテンションに押されていました。Aが怖かったのは、その男性がこれだけの人に囲まれても少しも笑うことなく遠くを見つめるその目。

それに、何だかこの男から異様な臭いもしていたのです。ハロウィンの仮装をしている人は衣装やメイクなどを独特のものを使っていたりするので、妙な臭いがするというのはよくあること。

でも、この男から漂う臭いはとても強烈なものだったのです。Aは不気味に思いながら、本格的なハロウィンの雰囲気を楽しめたと満足しながら帰宅しました。

ハロウィン気分が薄れてきた頃、Aが住む街の近くにある森のなかで身元不明の首なし遺体が発見されたというニュースが流れ始め、その遺体を遺棄した犯人は翌日に逮捕されたのです。

その犯人を見たとき、Aは驚愕しました。その男はハロウィンの日に一緒に写真を撮った生首を持ったあの男にそっくりだったからです。

ということはもしかしたらあの生首は本物だったのではと……。

友達の間でもあの男は本物の生首を持っていたと大騒ぎになり、Aは怖くなって男を確認することなくハロウィンの時に撮影した写真は全て削除しました。

でも後日、男の供述で「ハロウィンならバレずに遺体を運べると思った」と報道されているのを見て、あの時の臭いを思い出し、Aは二度とハロウィンパーティーに参加することはありませんでした。