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地球温暖化にまつわる様々な陰謀論と懐疑論に迫る

地球温暖化が叫ばれて久しいですが、地球温暖化に対して、陰謀論や懐疑論を唱える人々が存在するのも事実です。

果たして、地球温暖化は本当に進行しているのでしょうか?

一体、誰の言っている事が真実なのでしょうか?

地球温暖化にまつわる、様々な陰謀論や懐疑論に迫ります。

通説としての地球温暖化

最初に大前提としてお話すると、現在科学的には、地球温暖化は間違いなく進行していると考えられています。

これはあまりにも常識的な科学的知見になっていて、この大前提を覆すのはかなり難しいと考えられます。

地球温暖化を疑う人々

しかし現実には、本当に地球温暖化は進行しているのかと疑う人々も存在します。

このように地球温暖化を疑う考え方を、地球温暖化懐疑論と呼びます。

例えば、最近日本の冬はとても寒いので地球は温暖化などしていないと、テレビに出てきて発言するコメンテーターもいらっしゃいますが、そのような考え方は、少なくとも現在主流の学説ではありません。

日本において近年、冬の気温が下がっているのはデータでも確認される事実ですが、これは簡単に言えば、「地球温暖化の影響により」夏は暑く、冬は寒くなっているという事です。

地球温暖化とは、地球の気温が一年中ジャングルのように熱くなるという現象ではありません。

そこでまずは、地球温暖化はどのようなメカニズムで発生しているのか、地球が温暖化しているのになぜ、日本において冬の気温が下がっているのかという疑問に対して、最も一般的な学説をなるべく噛み砕いて紹介します。

温室効果による温暖化のモデル

地球温暖化の説明として現在、一般的なモデルを簡単に紹介します。

1・人間の活動(特に工業活動)により、二酸化炭素(以下、CO2で統一)・メタンなどのいわゆる「温室効果ガス」の、大気中における濃度が高まる

2・太陽から降り注ぐ熱エネルギーにより、地上の表面温度が上がる

3・高くなった地上の表面温度が熱エネルギーとして、上空に向けて放射(≒反射)される

4・温室効果ガスが放射された熱エネルギーを吸収するので、大気がさらに熱くなる(=温暖化)

5・熱くなった大気にさらなる太陽からの熱エネルギーが加わり、再び地上に降り注ぐ

6・以降3から5を繰り返す

地球温暖化による寒冷化のモデル

地球温暖化による寒冷化の説明として現在一般的なモデルを、日本の場合を例にして簡単に紹介します。

1・温暖化により北極付近の氷が溶ける

2・氷が溶けた事で海水が暖まり、北極上空に高気圧が張り出す

3・北極周辺に元々あった寒気(日本の寒冷化の元凶)が、新しく出来た高気圧のせいで日本方面に押し出される

4・北極上空に高気圧があるせいで、偏西風(ヨーロッパ・ロシア方面から日本に向かって吹く風)の進路が変わり、日本全体を覆うように南に大きく蛇行する

※偏西風は本来、北海道の最北端あたりを通過する事で、北極上空の寒気を北へと押し返す働きをしていた

5・寒気が日本中を覆う

6・日本全体が以前の北海道最北端のように寒くなる(寒冷化)

科学の限界~分析の不完全性~

以上のように、夏の暑さの原因も冬の寒さの原因も、同じく地球温暖化の影響であると説明するのが、現在の一般的な学説です。

しかし、一般的な学説だからと言って、それが科学的真実かどうかは別の話です。

ガリレオの例(※1)を持ち出すまでもなく、科学的な真実は、多数決では決まりません。

しかし、現在の科学や学問はガリレオの時代と違い、提示された1つの命題に対して世界中の科学者が、様々な反証実験を行う事で真偽が確認されます。

そのため、世界中の学者の反論に耐え、生き残った主流の学説には、相当程度の信頼を寄せる事ができます。

また、地球温暖化の解決策についてですが、熱力学の第2法則(※2)により、太陽からの熱エネルギーをコントロールできない以上、温室効果ガスの主要因となっているCO2の排出量を抑える以外に、有効な手立てがないというのが現状です。

付け加えると、温室効果ガスの主要因としてCO2やメタンが挙げられますが、主要因だからといってそれが唯一の要因とは限りません。もっと他に、地球温暖化を促進する要因があるのかもしれませんが、現在の所その明確な解析結果は出ていません。

しかし、CO2やメタンの増加と地球温暖化の進行には、何らかの相関関係がある事は数多くのデータが示しているので、主要因なのだろうと推測しているだけの話です。

これらを総合すると、地球温暖化の研究はまだまだ分かっていない事が多く、それが現時点での科学の限界だという事です。

そして、科学による分析が不完全だという事に付け込む人間が存在し、彼ら/彼女らが様々な意見を、根拠なく吹聴(ふいちょう/言いふらす事)しているという現実があります

※1:17世紀当時の学問の常識だった天動説に対し地動説を唱えたガリレオは、当時の大部分の知識人から袋叩きにあった挙句、「神を冒涜した罪」によりローマ・カトリック教会の命令で処刑された。

ちなみに、ローマ・カトリック教会がこの判断(ガリレオの処刑)を、正式に「誤り」と認めたのは、1992年の事である

※2:熱力学の第2法則(エントロピー法則):熱エネルギーは常に、温度の高い方から低い方へと移動し、その逆はないという不可逆性(ふかぎゃくせい/一方通行な事)についての法則。例えば、冬場にストーブで部屋を暖めドアを開けると、部屋の暖かい空気は隣の寒い部屋に移動する理由は、この原理により説明される。

この原理を地球温暖化にあてはめると、太陽から降り注ぐ高温エネルギーは、必ず地球上の大気(低温エネルギー)に拡散するという事になる。

地球温暖化に囁かれる陰謀論の数々

ここまで紹介してきたような一般的な学説を、学者を名乗るような人間が知らないはずはありません。しかし現実に、先程紹介したコメンテーターのような方はいらっしゃいます。なぜ彼ら/彼女らは、わざわざテレビなどのメディアに出てきて、学界一般ではとても通用しない珍妙な奇説を唱えるのか、その意図は本人にしかわかりません。

そこで、あくまで推測するしかありませんが、そのキーワードとしては恐らく、「利権」が挙げられるのではないでしょうか。

利権に巣食う人々

利権を辞書で調べると、「利益を占有する権利」とあります(※Oxford Languagesより引用)。

簡単に言えば、「利益を独り占めする権利」という事です。

つまり、地球温暖化の陰謀論を唱える事が利権につながるというのは、平たく言えば、「地球温暖化は陰謀論である、嘘である(=懐疑論)と主張すると、ガッポリと儲かる」という事かもしれません。

そのような人々がテレビに出てきて、地球温暖化などはあり得ない、陰謀論だと言っている分には、「面白おかしく話を盛って、一儲けを企んでいる人々」で済むかもしれませんが、これが指導的な立場にある政治家の発言となると、見過ごすわけにはいかなくなります。

政治家の発言については後で詳しく説明しますが、地球温暖化の陰謀論を唱える人々は往々にして、自説の正しさを説明するために、以下のような例を持ち出す事が多いようです。

地球温暖化に関してよく唱えられる3つの主な陰謀論

1・IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change/気候変動に関する政府間パネル)

は表向きは地球温暖化に警鐘を鳴らす団体だが、実のところは利益団体の1つに過ぎない。その証拠にIPCCの議長が、温暖化対策で儲けている銀行の顧問をつとめている(※1)

2・地球温暖化に対する反論が、学術界では揉み消される傾向がある(※2)

3・地球温暖化は原発推進論者の陰謀論なのでは?

地球温暖化は陰謀論であると主張する人々の話をまとめると概ね、地球温暖化を主張する人は、「環境ビジネス(地球温暖化をあえて問題化する事で儲かる仕事)の一員に過ぎない」という事を言いたいようです。

例えば3つ目の、原発推進論者陰謀論について、その論理を紹介します。

陰謀論者の主張によれば、原発を推進する人間にとって、地球温暖化が進んでいると煽れば煽るほど、CO2を排出しない原発を積極的に建設できるので、結果として自分たち(原発推進派)にとって、大きな利益になるという説明がされます。

確かに社会構造として、そのような側面があるのは否定できないでしょう。

しかしだからといって、陰謀論者が主張するように、地球温暖化はしていないと考えるのは、あまりにも論理が飛躍し過ぎています。

地球温暖化で儲かる人間がいる事と、地球温暖化が進行している事は、全く次元が違う問題だからです。

このように、同じ「利権」に関する話でも、一般人レベルならまだ何とか、「極端な主張をする人が考えたストーリー」で済むかもしれません。

しかし先程少し触れた通り、国家指導者が地球温暖化の陰謀論を唱えた場合には、重大な問題になってしまいます。

※1:IPCCのパチャウリ議長(当時)が理事長をつとめる環境問題の研究施設へ、同氏が顧問をつとめる銀行から資金が流れている事実を、イギリスの大衆紙テレグラフが2010年に突き止めた。

(パチャウリ氏本人によると、正当な資金の還流なので問題はないと説明している)

※2:自説を学界などで否定された学者がプライドを守るために使う、典型的なイヤミのひとつ

アメリカとロシアの大統領

アメリカのトランプ大統領(当時)とロシアのプーチン大統領は奇しくも、「地球温暖化は陰謀論である」との認識で一致しているようです。

陰謀論を利用する、工業大国の思惑

トランプ・プーチン両氏は、「現実には地球温暖化など進行しておらず、あたかも温暖化が進行しているように見せかける事で利益を上げている、利権団体が発信する陰謀論にすぎない」という意味の発言をしています(※1)。

念のためもう一度繰り返しますが、少なくとも彼らのような考え方は、現在主流の学説ではありません。

現実問題として、両氏はともかくその周囲の国家官僚までもが、現在主流の科学的知見を理解していないとは到底考えられません。そのような人間が、国家の中枢に入り込めるはずがないからです。

ですから、両氏は誤りと知った上で意図的に、このような発言していると考えるのが自然でしょう。

それではなぜ、誤りを自覚した上で陰謀論を主張する必要があるのかという疑問が湧きます。この疑問に対しては、アメリカとロシアは現在でも世界屈指の大工業国であり、CO2を排出する事で富を形成している国家である、という事実がその答えになるでしょう。

つまり、地球温暖化を食い止めるために、CO2の排出量を削減する動きになればなるほど、国家としての成長が弱まり得られる富が少なくなるので、そのような展開は避けたいというのが本音なのでしょう。

しかし、あからさまに本音を言うわけにもいかないので、地球温暖化陰謀論を唱えた方が体裁が整い、都合がよいという事かもしれません。

中国の習近平国家主席が、表向きには地球温暖化の枠組みに賛成しているようにふるまいながら、実際には反目する行動をとっている事(※2)からも、大工業国の指導者層は、なるべくCO2の排出量を抑えたくないと考えている事が窺えます。

※1:参考「DW.com/Russia’s Vladimir Putin doubts man-made climate change, backs Trump

(筆者意訳:ロシアのプーチン大統領が、気候変動問題には作為的な側面が疑われるので、(同じく温暖化陰謀論を唱える)トランプ氏を支持すると発言)

※2:中国は表向きパリ協定(地球温暖化の進行を食い止めるための国際的な枠組)に協力的な姿勢を示しつつ、実際にはCO2を際限なく排出する国内の工業活動を、積極的に推進している。

利権とは無関係な陰謀論・懐疑論

ここまでは、利権絡みの地球温暖化陰謀論・懐疑論を紹介してきました。

しかし世の中には、利権には関係のない角度から自説を主張する人々も存在しますので、その中から2つ、耳にする機会の多い説を紹介します。

地球の活動の一部とする説

地球温暖化は地球活動の一部だと主張する人々がいます。

大局的な視点に立てば、地球は温暖な時期と寒冷な時期を繰り返しており、現在は単に温暖な時期に突入しただけだという主張です。

さらに、現在の地球温暖化は単なる地球活動のひとつなので、特に騒ぎ立てたり対策を取る必要はない、と主張が続きます。

地球が温暖期と寒冷期を交互に繰り返しているというのは、学術的にも事実として認識されています(正確には氷期と間氷期を交互に繰り返している)。

しかし現在の温暖化は、地球が太陽から受け取るエネルギー量の変化だけでは到底説明できない、あまりにも劇的な変化であるという考えが主流です。

また、氷期と間氷期は1つのピリオドが数万年単位で交代すると考えられているため、地球温暖化の原因として考えるのは、かなり無理があるのかもしれません。

太陽の黒点数と関係があるとする説

地球温暖化は太陽の黒点数の影響を受けている、つまり、温暖化は太陽活動の影響を顕著に受けた結果だと主張する人々もいます。

事実として、太陽の黒点数が増えればそれは、太陽の活動が活発化している事を意味しますし、2000年以降観測される黒点数は、確かに多少増加傾向にあります。

しかし、1950年以降のもっと長いスパンで黒点数の増加をグラフ化すると、変化の割合に劇的な変化のない事が確認されています。

簡単に言えば、現在一時的に黒点数は少し増加傾向にあるけれど、全体としては目を見張るような大きな変化ではないという事です。

さらに重要なのは、確かに太陽の活動は地球環境に影響を及ぼしますが、地球環境は大気汚染や温室効果ガスの影響を、より強く受ける事が挙げられます。

大気汚染や温室効果ガスと地球上の気温が、強く相関する事を示すデータは大量にありますが、太陽の活動と地球上の気温が強く相関する事を示すデータは、ほとんどありません。

地球温暖化に関する3つのトンデモ説

地球温暖化に関する陰謀論・懐疑論には他にも、非常に突飛な説や主張があります。

いわゆる「トンデモ説」ですが、そんなトンデモ説の中から3つを紹介します。

中国脅威論

地球温暖化に関する陰謀論として、中国脅威論を唱える人々もいます。

簡単に言えば、中国はアメリカ・ロシア・ヨーロッパの国々が没落するよう、地球温暖化を促進する方向で動いているという考え方で、主に中国の躍進に脅威を感じる人々が、ヤッカミも兼ねて主張しています。

確かに中国のCO2排出量は世界第一位であり、全排出量の30%弱を占めます(※)。

中国の覇権主義的な行動が、世界中の国々から警戒され、時には非難の的になっているのも事実です。

しかし言うまでもなく、地球温暖化の影響は中国も受けますので、この説には根本的な部分でかなりの無理があります。

国際社会において中国がやりたい放題している事と、現在地球上で温暖化が進行している事は、全く別の問題です。

確かに中国は、現在にあってもなお、温室効果ガスの削減に本気で取り組んではいませんが、それは世界中の他の国々にも概ね同じ事が言え、中国だけに顕著な姿勢ではありません。

また、温室効果ガスを削減するためには、一国だけでなく世界中の全ての国が共同歩調をとらなければ、効果が薄いという特徴があります。

つまり、中国だけが温室効果ガスの削減に取り組めば、その分「中国だけ」工業活動が低下するので、世界における工業立国としての地位を、相対的に失いかねません。

そう考えれば、中国がCO2の排出削減に積極的に動かないのは、地球温暖化を促進するためではなく、世界各国で共同歩調を取る機会がないため、他国と同様、積極的に対策に乗り出して貧乏クジを引きたくないと考えている、と推測するのが自然でしょう。

※引用:地球温暖化防止活動推進センター「世界のCO2排出量」より

ディープステート陰謀論

地球温暖化は、ディープステートの陰謀だと主張する人々もいます。

この説は大きく2つのタイプに分けられます。

1つ目は、地球温暖化はディープステートが自らの利益のために垂れ流す「嘘」とする説で、2つ目は、ディープステートが地球温暖化を進める真犯人だとする説です。

この説はそもそも、ディープステートと呼ばれる、影で世界各国政府を牛耳る存在がある事が大前提になっていますので、そのような組織が実際に存在するものと仮定して考察します。

1つ目の説を要約すると、ディープステートが地球温暖化という嘘を世界中に垂れ流し、社会を混乱に導く事で、支配層としての自分たちの立場をさらに盤石なものにし、自分たちの利益をより強固にしているという事のようです。

確かに、そのように考える事も完全に不可能ではありません。

しかし、嘘を垂れ流した事で社会が混乱すれば、自分たちの権威や立場もどうなるかわからなくなる、場合によっては転覆する可能性すらあると考える事も出来るでしょう。

ですから、この説には少々無理があるように思われます。

また、ディープステート自身が地球温暖化を進めているとの主張も、やはり少々無理がある説かもしれません。

地球温暖化により人間の生活環境が脅かされれば、災害により人命が失われる可能性も連動して高まります。そうすれば、富を収奪すべき相手の生産性を低下させる事につながります。つまり、ディープステートの側から考えれば、奪えるはずだった富が奪えなくなるという事です。策略を張り巡らせ世界を陰で牛耳る人間が、このような初歩的なミスは冒さないように思われます。

キリスト教原理主義者の主張

キリスト教を信仰する一派の中に、キリスト教原理主義者と呼ばれる、たいへん保守的な思想を持つ一派があります。この集団は特に、アメリカにおいては一定数の信者がいて、政治的にもかなりの発言力を持つ事で知られます。

アメリカのキリスト教原理主義者の考え方として、「神様は絶対に存在し、旧約聖書の記述は全て事実に基づいている」という大きな特徴があります。

私たち日本人の多くには、このような考え方を理解するのは少し難しいと思いますので、感覚的な事も含めて後程詳しく説明します。

原理主義者によると地球温暖化は、「人間には到底理解する事は出来ないけれど、神様が何か大きな考えの元、そのようにしているのだから、なるようにしかならない」と考えているようです。

つまり、地球温暖化は、「神様の計画の一部」とする説と言えるでしょう。

宗教と人生の関わり

最初に断っておきますと、原理主義者のように考えるキリスト教徒はごく稀です。

日本において国教に準じる扱いを受けるのは仏教ですが、仏教が生活に強く根付いていると実感する機会は、一般的にそれほど多くはないはずです。

ですから、生きていく上でどうしても仏教が必要だと考える日本人は、恐らく少数派だと考えられます。そのため私たち日本人には、欧米やイスラム圏の人々が持つ宗教的な考え方や感覚に対し、理解や共感がしづらい面があります。

しかし、欧米やイスラム圏の人々にとって、自分がどの宗教(神)を信仰しているのかは、自分のアイデンティティを形成する非常に重大な要素になっています。

簡単に言えば、宗教が人生に深く関わっているとも言えるでしょう。

このような深い関係性が高じて、キリスト教原理主義者にように極端な一派も存在するのです。

天地創造と進化論を曖昧に整合させる

宗教と学問の関係には、折り合いの付きづらい面があります。

例えば、天地創造と進化論の関係はまさにその1つです。

確かに、旧約聖書の創世記第2章には天地創造の一節として、神が自分に似せて最初の人間(アダム)を作ったとあります。

しかしこの記述は、進化論と真っ向から対立します。

そこで、聖書の記述と科学的真実の間を、うまく整合させる必要が出てきますが、人間が科学的真実を探求するのは、自らを作った神に近づく道と捉える事が理論上可能です。

つまり、学問的な真実の探求は信仰を阻害しない、むしろ学問的真実を探求する事こそが神への信仰だと考える事が可能です。

簡単に言えば、信仰も学問も否定しないで、両方とも受け入れるという事です。

例えばこの場合、神が人間を作ったのも事実だろうし、人間は先行する原初生物が進化した姿というのも事実だろうと考えるわけです。

このような捉え方には確かに、無理矢理なつじつま合わせや、論理のすり替えがあります。しかしそのような曖昧さこそが、宗教が長年にわたり人間を引き付けてきた、1つの大きな魅力でもあります。何でもかんでも完全につじつまが合っていれば良いというものではない、そういう生き方は息苦しいので疲れる、という事でしょう。

くれぐれも、宗教を篤く信仰する人々が皆、原理主義者のような極端な考え方をしているわけではありませんので、誤解のないようお願いします。

【まとめ】様々な地球温暖化陰謀論・懐疑論と、私たちに出来る事

つまる所、地球温暖化は陰謀論であると主張する人々は、それが個人レベルであれ国家指導者層レベルであれ、利権にしがみついている人々だと考えても、それはそれほど大きくハズした推測ではないでしょう。

しかし、地球温暖化を唱え地球温暖化を阻止しようとする側の人々もまた、利権を守る事で大きな利益を上げているケースがあるのも事実です。

いずれの立場に立っても、地球温暖化で儲けているという意味では、両者はそれほど大差がないのかもしれません。

そういった立場の人々とは別に、通説とは異なる論点に基づく科学的な主張や、国際関係力学の観点、信仰に基づく信念から地球温暖化陰謀論・懐疑論を唱える人々もいます。

そういった人々の考えの多くは、正確な知識やバランス感を欠いた論理が多く、説得力に欠けるケースが多いと言えます。

しかしそれとは別に、私たち一般人にとって、地球温暖化の進行は死活問題です。

事実、地球温暖化により気候が激変し、大災害で命を落とす方が増えました。

金儲けに走るのは人間の性質そのものであり、自説や信仰に盲目的になるのも人間の性質そのものなので、それらを頭ごなしに否定する事は難しいでしょう。

しかし少なくとも、国家を代表する立場の人間が、科学的知見に基づいた効果的な政策を打たなければ、私たちの生活が今後さらに脅かされるのは明白です。

しかし現時点において、効果的な政策はほとんど打たれていないのですから、自分を守るために、私たちが個人レベルで出来る事を実践するしかありません。

例えば、あらかじめ大災害の発生を見越した上で、「居住地域のハザードマップを確認しておく」「すぐに避難できる態勢を整えておく」といった、準備が必要となるでしょう。

実際に大災害が発生した場合には、「危険が予想される場所には近づかない」「すぐに避難する」などといった行動を、実践する事が必要となるでしょう。

そして、科学的知見に基づいた根拠のある考え方はどれなのか、常に勉強して吸収する姿勢が必要なのかもしれません。

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