【投稿者:ポンチョさん】
これは5年前に勤めていた介護施設で起こった恐怖体験です。
当時、夜勤を始めて間もないころでした。私の施設では2階に分かれており1階では1人の夜勤2階も1人の夜勤で分かれていました。
あれは8月の蒸し暑い時期だったと思います。
仕事は1時間おきの見回りをするだけで後は事務作業をしていました。仕事をするときは施設内に監視カメラが数十台ありそれを見ながら異変があれば
向かいます。
1時を過ぎた頃でしょうか、トイレに明かりが点いているのに気付きました。
施設のトイレは人感センサーになっており誰かが入ると反応して電気が点くシステムです。
このセンサー中々のくせ者でトイレに座っていると勝手に消えることがありそのたびに動き点けるようにします。
誰かトイレに入っているんだろうと思いそのままで居ましたが一向に出てきません。
電気が切れないので誰かが動いているのは確かです。
何かあってもいけないので見に行きました。小便器のエリアには誰もいません。奥の洋式便器かと思い覗きますが誰もいません。
変だなと思いトイレから出ると電気が消えました。
気のせいだったと思い夜勤室に戻り事務作業をこなしているとまたあのトイレの電気が点くではありませんか。
故障かと思いましたが倒れていてもいけないので面倒ながら見に行きましたが誰もいません。
流石に壊れていると思い夜勤室に戻り次からは無視しようと思いました。
仕事を始めて1時間が経過した頃でしょうか、一人の女性利用者さんがやってきました。
「トイレに行ったら知らない人がいる誰だろう?」と聞いてきましたがその方自身認知症で変わった事を言ったり誰かの名前を忘れたりしているので誰か入っているのだろうと思いカメラを見ると確かに電気が点いていました。
どんな人だったのか聞くと上下ジャージの男の人らしいです。
別の職員かと思い一階に連絡しましたが一階から動いておらずそもそも夜間は全員寝間着なのでジャージを着ている人なんていないはずと思いながらカメラを見るとまだ電気は点いています。
怖くなりましたが不審者だった場合、利用者が危険にさらされると思い箒を持って向かいました。向かっているとその利用者さんも一緒に付いてきました。
トイレを覗きながら呼び掛けるも返事はなく誰もいません。
誰もいない、電気が壊れているだけだと利用者さんに説明すると「そこじゃないそっちにいるよ」と言われました。自分の後ろを指さすので恐る恐る振り返ると
誰もいませんでした。
「いい加減にしてくれ誰もいないよ」と言いますが「居るよホラ」と反対の洗面台を指さすので振り返ると大きな鏡があり自分の後ろに上下ジャージ姿の男性が
立っているではありませんか。
「うわーーー」と悲鳴を上げ走って逃げだしました。
翌日上司に昨日あったことを説明すると数年前にとある男性利用者さんがトイレ内で倒れましたが電気が消えた為発見が遅れて亡くなった事件があったそうです。
そのためか夜になると誰もいないのに人感センサーが反応して電気が点くことが何度もあるようです。
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