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【奇妙な話】母の入院中に現れた小学生の女の子

【投稿者:雲母さん】

私の母がガンで入院していた時の話です。
母の隣のベッドの女性は80代ぐらいの方で、母と同じくガンで入院しているとのことでした。
いつも私が面会に行くと母と楽しそうに会話をしていたり、私にも優しく会釈してくださります。
母と病棟の雑談ルームにお茶を飲みに行った際、隣の方の話になりました。
母が「いつもね、小学生の女の子が面会に来られるの。お孫さん?って尋ねたら「娘です。」って言われてね。
いくらなんでも歳が離れすぎだと思ったけど、なんとなくそれ以上聞いちゃいけないような気がして聞けていないの。」と話します。
その日以降も母の面会に行き続けましたが、その度に「またこの前も娘さんが来たの。」と母から聞くようになりました。
私も「お隣の方ってかなり高齢だけど、本当に娘さんなのかな?」と気になるようになり、面会に行った際に会えることを期待していましたが、私は見たことがありません。
ある日の面会時、叔母と偶然鉢合わせ、一緒に病室へ行くことになりました。
病室に入る直前、「あ、そうだ。忘れてた。」と叔母が言い、私に「これカバンの中にしまって。」と小さな巾着を渡してきました。
母と数十分ほどの面会を終え、帰宅する際に「そういえばこれ。」と叔母に巾着を返そうとすると。
「いいのよ。持っておいて。中には数珠とお塩入れてるから。今度から病院に来る時は持って行ってね。」と叔母に言われました。
「どういうこと?」と顔をこわばらせた私に叔母が言います。
「お母さんのお隣の方。初めてお会いした時から少し気になることがあったの。水子霊が強い方でね。変に刺激しなければこちらに害はないから大丈夫だけどね。」と言います。
「もしかして小学生ぐらいの女の子って。」と呟いた時。
叔母から「何か見たの?」と強く迫られました。
母が小学生ぐらいの女の子が面会に来たのを何度も見たことがあること、そしてその女の子が娘さんであることを叔母に伝えた時。
「その子、たぶんその方のお子さんよ。でも、もう既に亡くなっているはず。害はないからそっとしておいてあげて。ご本人にもあまり深掘りしないのよ。」と伝えられ、その日はそのまま帰宅しました。
叔母との面会後1週間くらい経ってお隣の方は亡くなられました。
その数日後に母の退院が決まり、あれからも特に霊現象は怒っていません。