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【怖すぎる話】あの時もし、階段を上がっていたら…

FM都市伝説

【投稿者:M.Mさん】

これは私が高校生の頃、現代文を担当していた佐藤先生(仮名)から聞いた話です。
先生がまだ大学生だった頃、当時仲が良かったメンバー複数人で廃墟に肝試しに行くことになったそうで、先生自身も面白半分、興味半分で参加したそうです。

その廃墟は二階建てで、何の用途で使用されていた建物だったかは忘れてしまいましたが、中は特に荒らされている様子はなかったとのことでした。

一つ、二つ、と奥の部屋に進んで行くうちに、一緒に来ていた女友達のAさんが「なんだか寒気がする、気分が悪い」と体調不良を訴えたそうですが、他のメンバーはAさんの言うことを聞かず探索を続けました。

この時、佐藤先生も悪寒がしていて正直引き返したかったらしく「場の雰囲気を壊したくなくて何も言わなかった」と言っていました。

探索自体は、部屋の一部に残留品が落ちていたりたまに壁に落書きがされているだけで、心霊現象が起きたり不審人物に遭遇…なんてミステリー小説のような展開もなく、サクサクと探索でき一階部分を全て周り終えたそうですが、その間もAさんは「もう帰ろうよ、何も起きないよ、帰ろう」と、早く帰りたいことを訴え続けていたそうです。

そして、全員が階段で二階に上がろうとしたその時、Aさんが大きな声で「ちょっと待って!!本当に、ホンットに嫌な感じがするから、本気で帰ろう。本当に本当に無理!!」と強く拒絶したそうです。

佐藤先生と他のメンバーはAさんのあまりにも必死な形相に驚いたのと、一階を周り終えてあらかた満足したというのもあって(特段面白いことも起きなかったし起きそうもなかったらしく)、その廃墟を後にしたそうです。

それから一週間後、佐藤先生が新聞を開いて目にした一面に「○○(廃墟の名称)、死後一週間経過した遺体」の文字を発見します。

その遺体が発見されたのは、一週間前、正に佐藤先生らが肝試しに行った廃墟の二階でした。

首を吊った状態だったとのことで、もしあの時、Aさんが止めずに、またはその制止を振り切って二階に上がっていたら…自殺遺体を目の当たりにしていたかもしれません。

私はその話を、ちょうど夏休みに入る前に佐藤先生から聞きました。

「危険な場所には絶対に行ってはいけないよ。もし行ったとしても、本当に自己責任だからね」と言っていた佐藤先生の言葉を、今でも鮮明に覚えています。