【投稿者:Meriさん】
これは私の友人である恵美ちゃんの家で起こった恐怖体験です。
恵美ちゃんは母親と2人暮らしで、当時は高校生でした。
恵美ちゃんには特に霊感はありませんが、恵美ちゃんの母親が金縛りにあうとのことでよく話を聞いていました。
金縛りにあうとよく黒い影が見えているそうで心配をしていました。
その日は少しいつもより強張った顔で、私がどうしたのか尋ねるといつも母親に見える黒い影がいつも通り現れ母親の足元に立っていだそうです。
ですが、よくよく目を凝らすとその黒い影は恵美ちゃんだったと母親が言ったそうなのです。
口が動いているけど何を言っているかは聞き取れなかったそうです。
ちなみに恵美ちゃんはその時、隣の部屋で寝ていたとのことです。
その話を聞かされた時、生き霊の類かと鳥肌が立ちました。
それからしばらくしてついに恵美ちゃんも金縛りにあうようになりました。
恵美ちゃんにも黒い影が見えたそうです。
その後、金縛りが連日起こるようになり怖がっていましたが、その影は特に動く事はなくただぼんやり見えるだけのようでした。
聞かされている私もじょじょにその話に慣れていき、疲れていたんだろうくらいにしか思わなくなっていた頃、恵美ちゃんが青ざめた顔で黒い影が天井から出てきてそのまま体に入ってきた…と言うのです!
それから立て続けに怪奇現象が起こり始めました。
その日はトイレに行きたくて深夜に目が覚めました。
部屋を出て階段を降りてすぐにトイレへ入り、用を足して出てきた時、カチカチカチカチカチカチ……という音がしたそうです。
それはリビングの方からでした。
恵美ちゃんの家は階段を降りトイレとお風呂があり、その奥にキッチンとリビング、最後に玄関と続いています。
音は電気をつけるスイッチ音でした。しかし電気はついていません。
暗闇の中から電気をつけようとする音が鳴り続けていたそうです。
恵美ちゃんは血の気が引いてすぐに自分の部屋へ走って布団をかぶって寝たそうです。
それだけでなく、別の日は昼間の明るい時間なのに部屋の窓から黒い影が見えたそうです。
このような怪奇現象が次々と起こる恵美ちゃんの家には怖くて行かなくなりました。
私はあまりに怖い話なので脳裏からこのエピソードが離れません。
しかし、おかしな事に現在、恵美ちゃんはこの話を1つも覚えていないのです!
この話をすると全く話が噛み合わず、ただ最終的に恵美ちゃんの部屋にあった日記にこの内容が全て書かれていて、それでやっと私の話が本当で自分が霊体験をして私に話したのだと信じてくれました。
ですが、なぜ恵美ちゃんの記憶が無いのか、どうしてなのか、今でも不思議で仕方がありません。