【投稿者:片目の子猫さん】
皆さんは、警察が迷宮入り事件を最終的にどのように処理しているかご存知ですか?
この話はそんな迷宮入り事件にまつわる、とある知人から聞いた話です。
私は、中学時代から柔道をやっていました。
大学のとき、強くなりたい一心で飯場でバイトを始めました。
きつくて荒っぽい飯場で生活すれば、身体も心も鍛えられる、と思ったのです。
まあ、どこかのスポコン漫画の影響ですけれどね。
その飯場で、Aさんと妙に意気投合しました。
中年のAさんは、すごい迫力のある人でした。
それもそのはずで、Aさんは元暴力団員で、敵対する組の組長を殺し、15年間服役していたのです。
刑期終了後、真面目になって、飯場を渡り歩きながら生活していたのです。
そのAさんから聞いた話なんです。
Aさんがいた某刑務所に、ある日、新人が入ってきました(とりあえずBとしておきます)。
Bは、細身で大人しそうな感じで、刑務所にふさわしくない雰囲気でした。
大体、罪を犯して刑務所にいる人々は、独特の“暗い影”があるのだそうです。
でもBには、その“暗い影”がありません。
まっとうな社会人のような雰囲気なのです。
ただ、目つきが異常な感じだったそうです。
Aさんの周囲では、「誰だ、あれ?」と評判になりました。
ところが、Cだけは、はっとしました。
AさんがCに聞きました。
「おまえ、あいつ知ってるのか?」
「いや、知らないやつだけど……、なんだか……」
その日から、Cの行動が違ってきました。
どこかそわそわして、びくびくしているのです。
夜もうなされています。
そして一週間後、Cは、警察に連絡しました。
迷宮入りだった殺人事件を白状したのです。
Cは、「毎晩、殺した女が夢に出るようになって……、もう、かんべんしてください……、ごめんなさい……」と泣いたそうです。
その次の日、Bは他の刑務所へ移されたようでした。
その後、Aさんは、刑務所入りを繰り返している長期受刑者から次のような噂を聞きました。
迷宮入り事件の解決に、警察は霊能力者を使っているというのです。
霊能力者は、受刑者を装って刑務所に入り、迷宮入り事件の犯人と推測される人物に近づきます。
そして、彼の心の中に被害者の霊を送り込むのだそうです。
「おまえに殺されたんだぞ。覚えているよな」
「この先の人生、覚悟しとけよ」
「おまえを一生呪い続ける」
こんな言葉を囁かれ続ければたまりませんよね。
警察は、霊能力者と密かに契約をして、この方法を取り入れているというのです。
未解決の凶悪な殺人事件で、犯人は推測できる、でも証拠がない、というときにこの方法が使われているのです。
もちろん、霊能力者に力を貸してもらっている、なんて公表ができません。
と、いうことなのです。
Aさんが言いました。
「あのBが霊能力者だったんですよ」
Aさんの話には、すごくリアリティがありました。
もちろんこれはAさんのホラ話かもしれません。
刑務所内に伝わる都市伝説かもしれません。
それとも本当なのでしょうか。
信じる信じないは、あなたにお任せ致します。
コメントを残す