【投稿者:S.K.さん】
以下は私が、小学校3年生の時実際に体験した出来事です。
私の父は寺の息子で、当時は夏休みになるとよくその寺(=父の生家)へと家族で遊びに行っていました。
大きな仏像(4,5メートル程)もあり、結構立派なお寺です。
もちろんお寺の奥には、墓地もありました。
話は、夏休みにその寺へ家族で泊まりに行った、ある日の深夜の出来事です。
私と私の家族(両親と姉)は、離れで寝ていました。
(寺を管理している親戚は母屋の方で寝ていました)
夜中になぜか目が覚めてしまった私は布団の中でボケっとしていました。
すると「女の子」が部屋に入ってきました。
当初私は、その「女の子」を「姉」だと思っていました。
姉は私より2つ年上で、当時は長髪でした。
なぜ「姉」だと思ったかと言うと、当時の姉は、なぜか夜になると布団からはい出し、夢遊病者の様に徘徊する癖があったからです。
(徘徊している最中の記憶は、本人曰くなかったそうです)
とは言え…親戚の家ですが、墓地もある寺の中。
よく深夜に、両親のいない別の部屋や廊下に出ていけるなぁ…と思いつつ、ふと視線を横へ向けると……
姉が寝ていました。布団の中で、普通に。
私は一瞬で凍りつきました。
「姉は」私の隣で寝ている。
では、部屋に入ってきた「女の子」は一体…?
恐る恐る、「女の子」の方へ目を向けました。
親戚ではありません。
親戚に、姉と同じ年頃の女の子はいませんでした。
その「女の子」は、布団の中で横になっている私の、その足元にあった竹製の椅子に座りました。
長い髪が顔に掛かっているため、顔つきや表情は見えません。
白いワンピースの様な服を来ていました。
そして、どうも「顔を私の方へ向けている」様でした。
私は顔まで布団を被りました。
怖くて怖過ぎて、近くで寝ている姉や両親に声をかけることもできず布団の中で縮こまっていました。
すると「ギシッ」という音がしました。
「女の子」が椅子から立ち上がった様なのです。
私の方へ、近づいてくる気配がありました。
おまけに女の子は「その顔を、私の顔へ近づけてきた」様なのです。
私は頭も含め、布団に全身をうずめていた状態でした。
それなのに、なぜ女の子が顔を近づけてきたのが分かったのかというと、布団越しに私の耳元へ、「女の子の息遣い」が伝わってきたからです。
(今考えると、その女の子が「息」をしていた事が、不思議なのですが)
しばらく、布団の中で私は固まっていました。
すると「女の子」は、どうやら立ち上がった様で離れていく気配がしました。
私の感覚として、だいぶ時間が経ってから(1時間ほどだったと思います)、
恐る恐る、布団から顔を出しました。
部屋の中には、誰もいませんでした。
しばらくは、怖くて眠れませんでした。
ですが布団から動くこともできなかったので私はしばらくして眠りに落ちました。
単に、私の夢だったのかもしれません。
そのため「その夜のこと」について、特に両親にも話しませんでした。
というか、話してしまったら、その女の子の「気に障る」のではないかと、なぜだか恐れていたのです。
この体験談を書いている今も、鳥肌を立てています。