【投稿者:エンゼルさん】
今から3年くらい前の話です。
私は主人と2人の子供と一緒にアパートに住んでいました。
当時のアパートはメゾネットタイプで、1階と2階に分かれていました。
主に1階はキッチン兼リビングになっていて、昼間は1階で暮らしていて2階は寝るだけの部屋にしていました。
当時私は二人目を出産してから半年くらい経っていました。
まだ下の子は生後半年くらいでしたので、まだ夜泣きを時々していました。
母親というものは出産してから、赤ちゃんの泣き声を察知するためか眠りが浅くなります。
その日も家族みんな2階で寝ていると、「ピンポーン」とチャイムが鳴りました。
私は眠りが浅かったため「あれ・・・?今チャイム鳴った?鳴ったよね・・・?」
すぐ目が覚めましたが、体感ではまだ朝方です。
「もしかして警察・・・?」悪いことしてないけどそれくらいしか心当たりがありませんでした。
すぐに1階へ降りて玄関の覗き穴から、外を確認しましたが誰もいません。
でもすぐに心配になったので、玄関を開けました。
しかしそこには誰もいませんでした。
空はまだ薄暗く、時刻を見たら5時前でした。
もしかしたら空耳だったのかもしれない、もしくは誰かのいたずらかなと自分を納得させました。
6時頃になると、主人が子供たちと起きてきました。
「あれ?どうしたの?早いね。」
と言われたので、今までのことを話したら主人も聞き間違いじゃないの?と言っていました。
主人は本職の他にコンビニで週1日深夜バイトをしていました。
ある日主人が、休日にふと思い出したように言っていました。
「バイト先の女の先輩がいるんだけど、そのお母さんがウチの近所で一人で住んでるんだって。それでその先輩のお母さん、何か月か前に夜中ピンポンってなって玄関出たら誰もいないことがあったらしくて。でも女の子の小さな靴だけポツンとあったんだってさ。」
私の体験に似たようなことがあったみたいです。
続けて主人はこう言いました。
「それで気味悪いから靴は捨てちゃったらしいんだけどさ。そのお母さんが住んでるアパートの目の前に(僕らも知ってる)調整池がるでしょ。そこで昔、小学生の女の子と男の子が溺れて亡くなった事件があったらしくて。だからその子がいろんな家を夜中にピンポンしてるらしいって噂があるんだって。」
近所にある調整池で、何十年も昔に人が溺れて亡くなっていたなんて知りませんでした。
それじゃあ、あの日私は玄関を開けてしまったけど、目の前にもしかしたら女の子がいたかもしれないと考えると少し怖くなりました。
でも、なぜ私の家に来たのか少しわかる気がします。
調整池は広場も兼ねているので、よく私は子供たちを連れて調整池に遊びに行っていました。
だから、助けてほしくて、もしくはなにかのメッセージを伝えたくて、我が家のインターホンを鳴らしたんだと思います。
私たち親子が楽しそうに遊んでいる姿を女の子たちはどんな思いで見ていたのでしょうか。
そのすぐ後に私たちは引っ越したため、それ以降はどうなったかわかりません。
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