【投稿者:るかさん】
男友達から聞いたゾッとする体験談です。
それは、
当時、Aくんは大学生になりたてで、仲良しの同級生Bくんが免許を取ったばかりというのもあり、Bくんの運転で色々なところに出掛けていたそうです。
ある晴れた真夏日の夜、心霊スポットに行ってみないか?と誘われました。
そこは山道で、昼間は自然豊かで車の往来も多いのですが、夜になると寂しさが広がります。
街灯もないので、とても夜に行くような場所ではありません。
Aくんは怖がりなので、そういった場所に行くのがやめようと止めたそうですが、ドライバーであるBくんがノリノリだったため、自分だけ帰るわけにもいかず仕方なく一緒に行ったそうです。
到着したところ近くにはこじんまりとしたお墓もあり、2人で外に出て少しだけ歩いたそうですが、もう空気が嫌な感じだったそうです。
「早く帰りたい…」
その一心で、到着してすぐでしたが、もう帰ろうよとAくんは言いました。
あまりにAくんが怖がるので、Bくんは仕方ないなという感じで一緒に車へ戻ったそうです。
そして、Aくんが助手席のドアを開けようとした瞬間、あることに気付きます。
月明かりに反射してうっすらと、助手席のドアノブ部分が黒く光っていたそうです。
良く見ると、ドアノブ部分だけが水浸しになっていました。
まるで誰かが濡れた手で触ったかのように…。
恐ろしくなり、Aくんは「この場からすぐに逃げたい!」とBくんに訴えました。
助手席のドアノブを確認したBくんはすぐに車を出し、Aくんは後部座席に乗ったそうです。
アクセルに力を込めて加速する車。早く立ち去りたいという、Bくんの願いも伝わってくる走りだったそうです。
沈黙のまま走りつづけ、街明かりが見えてきました。
もうすぐ山道を抜ける…その瞬間、車の前方に突如人影が…!
Bくんは叫びながら急ブレーキをかけ、車は止まろうとしますが、人影は目の前まで迫ってきたそうです。
何とか車は止まり、2人で前方を確認したところ人はおらず、車を降りて辺りも確認したそうですが何かを轢いた痕跡も無かったそうです。
あの人影はなんだったのか…?
「あの時、車はスピードも出ていたし、Bくんが急ブレーキかけた時にハンドル操作を誤っていたら死んでいたかもしれない」
「心霊スポットは面白半分で行くべきではない」
とAくんが話していたのが、とても印象に残りました。