【投稿者:りーたんさん】
これは、私が大学生だった頃のお話です。
当時私は地元から離れた場所に住んでいたので、学校の近くにアパートを借りて一人暮らしをしていました。
あるとき、部屋のクローゼットのあたりから、急に「ドンドンドンドンドン!」という音が聞こえるようになりました。
それもずっとではなく、急にドンドンという音が聞こえたり聞こえなくなったりでした。
そのときの私は、これがなんの音なのかよく分からず、あまり気にしないようにしていました。
そんなある日のことです。
私の男友達が私の家に遊びに来ました。
するとその男友達が、部屋に入った瞬間、その場に立ち止まり、部屋の周りを見渡し始めました。
私の男友達は霊感がとても強い人だったのです。
私はその光景が怖くてたまりませんでした。
どうしたのか尋ねると、その男友達は思ってもみないことを言い出したのです。
「ねえねえ、なんかここに住んでて変なこととかなかった?」
そう聞いてくる友達に、クローゼットのあたりからドンドンドンドンドンという音が聞こえることがあることを話しました。
それを聞いた友達は真顔で「ねえ、この部屋に……、いるよ」と言ってきたのです。
薄ら何を言っているのか分かってはいたものの、
「何がいるの?どういうこと?」
と聞いてみました。
すると、
「この部屋の片隅に男の子がいるよ」
と言うのです。
その言葉を聞いた途端、「あ、やっぱりいたんだ」と確信し、さらに怖くてどうしたらいいのかわかりませんでした。
「まずはお香をたくといいよ。それと、お祓いをしてもらった方がいいかもね」と言われ、お祓いなんてそんなにひどいの?と信じられませんでした。
そして、そんな怖いことだけを言って友達は帰ってしまいました。
すぐにお香を買いに行き、毎日家にいるときにはお香をたくように心がけていました。
朝はまだ耐えられるのですが、夜になるとお香をたいていても急に怖くなり、誰かと一緒じゃないと耐えられませんでした。
その後、特に自分の身に何かが起きたわけではありませんでしたが、怖さに耐えられずに引っ越しました。
今でも誰の霊がついていたのかは謎のままです。